
渋滞を避けて標高1000m以上の道へ|夏ツーリングは逃げるが勝ち!
夏のツーリングは気温と上手に付き合うのがコツ。朝は少し早く出発して標高1000m超えの場所まで。バイクを走らせれば、暑さも渋滞も回避可能。暑さを華麗にかわして涼しく快適なルートを楽しもう!

Q.夏のシーズンの目的地は?
旅好きライダーたちへアンケートでも、夏の目的地として人気なのは、「山」「山間部」「高原」といった標高の高いエリア。8割以上のライダーが目的地として答えた。日本の国土は日本は地形の起伏が激しく、高低差が大きいので、涼しい高地のツーリングスポットが意外と自宅から近い距離にあることも
夏ツーリングは標高を味方につけて
走行中は風が気持ちよくても、ひとたび渋滞に巻き込まれれば、体感温度が一気に上昇するのが夏のツーリング。アスファルトの照り返し、エンジンの熱気、装備の中の湿気と汗……。こういった暑さに真っ向から立ち向かっても、疲労とストレスが積もるばかり。夏のツーリングは「自然に抗わず、うまく付き合う」ことが何よりのコツ。
そのための有効な選択肢が、標高1000m以上のエリアを目指すルート設定。標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がる。風の質も爽やかで、暑さを避けるには〝高い場所へ逃げる〞がシンプルかつ確実な手段なのだ。
加えて、高地のワインディングは市街地に比べて交通量も信号も少ないため、渋滞となりづらい。森の緑、渓流の音、草原を渡る風といった自然のリズムに身をゆだねて走る時間は、心身ともにリセットされる特別なひとときとなる。気温、渋滞、体力消耗……。夏の「敵」と思える要素を上手に避けるのが、経験あるライダーの賢い選択。自然に対抗するよりも、標高を味方につけて、無理なく涼しく走るルートを選ぼう!
【暑さ回避術1】暑さから逃げて標高1000m以上の場所へ
標高1000m超の高原を目指す夏のツーリングでは、朝夕の時間帯がとくに涼しくて快適。渋滞を避けつつ気温も安定しているため、身体への負担が少なく、集中力も維持しやすいはず。峠道では急な標高変化で霧が発生する場合もあるので、視界やグリップに注意を。山間部はガソリンや飲食の補給ポイントが少ないため、ルートと時間配分を計画的に組み立てよう。無理に暑さと戦うより、“逃げるが勝ち”の姿勢が夏ツーリング成功の鍵だ。

ツーリングでは「標高=涼しさ」。気温は標高が100m上がるごとに目安として0.6度ほど下がるため、標高200mと1000mだと約4.8度も涼しい。走行中の風も心地良く、汗の不快感も大幅に軽減される。暑さによる体力消耗や集中力の低下を防ぐためにも、夏は標高の高いエリアを選ぶのが賢い選択。ルート選びの際には、目的地の“高度”にもぜひ注目してみよう
【暑さ回避術2】渋滞と暑さのピークを避けるスケジュール

ここに注意
①天候の急変に備えて雨具は必携
間部や高原では天候が急変しやすく、少し前まで晴れていても突然の雨に見舞われることがある。晴れ予報の夏の日でも油断せず、防水性能の高い雨具を必ず携行しよう。コンパクトに収納できるレインウエアなら荷物の負担も少ない
②野生動物の飛び出し
自然が豊かな夏の高原を走る際、野生動物の飛び出しに十分な注意が必要だ。見通しの悪いカーブの先や周囲の草むらからシカやタヌキ、イノシシなどが道路に現れて事故になるケースも。動物注意の標識が出ている場所ではとくに注意して走行しよう
③夏祭りや花火大会の情報もチェック
想定しない渋滞の原因としてあるのが、訪れた地域の夏祭りや花火大会などイベント。開催地だけでなく周辺の道も混雑することがあるため、事前にツーリング先エリアの日程や会場周辺の交通規制を確認しておくと安心だ
高速道路上で渋滞に遭遇したら熱中症の黄信号

対応策
①まずは次のSA・PAまで走る
②渋滞状況を確認して休憩し続けるor降りる