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鈴鹿8耐開幕! ネクスレーシング ライダー& 監督インタビュー|鈴鹿8耐 レポート

8月2〜3日の合同テストを経て、本日いよいよ開幕した鈴鹿8耐。走行のない「中日」で、NCXX RACING with RIDERS CLUBのライダーたちは取材や撮影をこなしつつ、明日の予選に備えてリラックスムードで英気を養っています。笑顔の中にも自信と頼もしさが伺え、チームの雰囲気は最高です。

NCXX RACING with RIDERS CLUB 伊藤勇樹選手

「事前テストで南本くんと井手くんがいいベースセッティングを出してくれました。チームの雰囲気もいいし、『クラス優勝できる!』という手応えを得ています。どれだけEWC勢を食えるか、自分自身も楽しみです」

NCXX RACING with RIDERS CLUB 南本宗一郎選手

「3人それぞれにとって具合のいいセッティングが見つかり、マシンはかなりまとまってきました。仕上がりは順調で、自信を持って走行に臨めています。自分の走りをすれば、結果は自ずとついてくると思っています」

NCXX RACING with RIDERS CLUB 井手翔太選手

「3人のバランスはいいし、アベレージタイムもトップタイムもいい。正直、もっと攻めたい気持ちもありますが、自分の役割も理解できています。抑えるところはしっかりと抑えながら、鈴鹿8耐を楽しみたいですね!」

NCXX RACING with RIDERS CLUB原田哲也監督

「各ライダーのペースが揃っているのがウチの強みですね。僕たちの狙いはあくまでもクラス優勝。今の段階では無理にタイムアタックせず、決勝レースを想定したさらなる煮詰めを行っているところ。順調ですよ!」

次ページ【鈴鹿8耐の走行セッションがスタート!

鈴鹿8耐の走行セッションがスタート! NCXX RACING with RIDERS CLUBも無事予選1回目を終了しました。決勝に向けたセッティングを主眼にしながらも、「予選も自信があります」と意気込むライダーたち。予選2回目でさらにポジションアップを狙います。

第1ライダー・伊藤勇樹選手/2’09.252

「総合力ではライバルたちに負けていないことが確認できた予選1回目でした。鈴鹿8耐は台数が多いので、いかにいいタイミングでラップを作るかが重要。だいぶ様子が分かったので、2回目の予選でもう1歩タイムアップしたいですね」

【第2ライダー・南本宗一郎選手/2’08.258】

「7秒台に入れたかったんですが、届きませんでした。欲をかきすぎましたね(苦笑)。でも、予選は予選。ここで頑張りすぎるより、決勝に向けてのセッティングを重視しています。アベレージがいいので、自信が深まりました」

【第3ライダー・井手翔太選手2’19.095】

「朝のフリー走行で転倒してしまった時は、チームのみんなの顔が浮かびました……。予選用のマッピングにうまく対応できなかったのが原因です。予選1回目は途中で雨が降り、思うように走れませんでしたが、その分、予選2回目で挽回します」

原田哲也監督

「手応え十分の予選でした。みんなよくやってくれています。僕はライダーを信じていますし、彼らもしっかりと自分の仕事をこなしています。井手くんの予選中に雨が降ってきたのは想定外でしたが、あえて走ってもらいました。決勝では何が起こるか分かりませんからね」

次ページ【予選2走目】

予選2回目を終え、NCXX RACING with RIDERS CLUBは上位グリッドを獲得しました。第3ライダーの井手翔太選手は雨を予想し、いち早くタイムアタック。読みが当たり、難しいコンディションながらグループ上位で予選通過を果たしています(予選正式結果は未発表)。

伊藤勇樹選手/2’08.995

「2分8秒台が出せました! 9秒台と8秒台では大違いですからね。これで南本くんと井手くんを支える準備は整ったかな、と思っています。チームも僕たちもすごくポジティブ。決勝ではできるだけ多くのEWCチームを倒すつもりです!」

南本宗一郎選手/2’09.208

「予選2回目は雨が降ってきてしまい、1周しかアタックできませんでした。でも、決勝レースも雨が降るかもしれないので、いい経験になりました。決勝を想定した走りではいいペースがつかめているので、問題ありません」

井手翔太選手/2’14.031

「雨が降る予報だったので、最初の1周を頑張りました。ジョナサン・レイに抜かれたけど、抜き返したんですよ(笑)。今日は雨に祟られて思うように走れませんでしたが、チームとしては最高の予選結果。クラス優勝はすぐ近くにあると思っています」

原田哲也監督

原田哲也監督「ライダー、そしてチームスタッフがみんなで頑張ってくれて、いい感じにまとまってきました。(井手)翔太は雨で思いっ切り走れずかわいそうでしたが、3人揃って2分8秒台で走れるポテンシャルを見せてくれています。決勝はかなり期待できそう。僕も楽しみにしています」

次ページ【予選終了後】

井手翔太選手

金曜の朝フリーで転倒したNCXX RACING with RIDERS CLUBの井手翔太選手(20歳)にアドバイスを送る、原田哲也監督(52歳)。原田監督が引退した2002年生まれの、井手選手。「偉大な先輩」から確実に何かを受け取りながら、密度の濃い時を過ごしています。

南本宗一郎選手

予選でチームのベストタイムをマークしたNCXX RACING with RIDERS CLUBの南本宗一郎選手。何度か雨に見舞われ、「怖ぇ〜。無理できなかったよ」とヘルメットを脱ぐシーンも。チームは「それでいいよ。狙いは決勝だから」と南本選手の判断を尊重。目標は明確です。

伊藤勇樹選手

NCXX RACING with RIDERS CLUBの最年長ライダー、伊藤勇樹選手(30歳)は、「翔太と宗一郎のサポート役に徹します。僕もレーシングライダー。自分が……という気持ちはもちろんある。でも、チームとしてベストな結果を得るために、最高の道を選びたい」

原田哲也監督

世界GP250ccクラスでチャンピオンを獲得した経験のあるNCXX RACING with RIDERS CLUBの原田哲也監督。「速さはみんなある。抑えるべきを抑えられるかが分かれ目。勝利への方程式は、スプリントレースも耐久レースも変わらないよ」と語ってくれました。

予選の正式結果

予選の正式結果が発表され、NCXX RACING with RIDERS CLUBは総合11番手、SSTクラス最上位グリッドの獲得が確定しました。チームとしても過去最上位。2014年、予選55位から始まった挑戦は、ついにトップ10トライアル参加目前にまで迫ったことになります。

EWCクラス予選は、ポールポジション#33 Team HRC、2番手#10 Kawasaki Racing Team Suzuka 8H、3番手#7 YART。2分4秒934でホンダに13年ぶりのPPをもたらした長島哲太選手は「3秒台を狙ったんだけど……」と、ライバルたちもあんぐりのコメント。

次ページ【明日はいよいよ決勝戦!】

伊藤勇樹選手

「不安要素は天気だけです」と、NCXX RACING with RIDERS CLUBの伊藤勇樹選手。「この後、ライダー交代の練習などをして、さらに問題点を洗い出します。本番で何事も起きないように、事前準備をしっかりして、クラス優勝を果たします」

南本宗一郎選手

NCXX RACING with RIDERS CLUBの南本宗一郎選手は「すごく順調。自分たちの走りが普通にできれば勝てると思っています」と力強くコメント。「やるからには勝ちたい。……っていうか、勝つ以外ない(笑)。プレッシャーもなく、楽しめています」

井手翔太選手

レースウィーク中は何度も雨に遭い、思うように走れていないNCXX RACING with RIDERS CLUBの井手翔太選手ですが、「SSTクラスでポールポジションだし、アベレージはいいので、心配していません」とキッパリ。「ミスなく走り切って、絶対に勝てます!」

年齢差無用の仲良しトリオ

20歳の井手選手、21歳の南本選手、そして30歳の伊藤選手。NCXX RACING with RIDERS CLUBのライダーは、年齢差無用の仲良しトリオ。撮影でも「ウォール座っちゃう?」「届かないっしょ」「あぶねえ、落ちる!」とワチャワチャ。このムードが勝利の原動力!

綿密な準備で明日の勝利を確実に!

暗くなってからも作業を続けるNCXX RACING with RIDERS CLUBのチームスタッフ。タイヤ交換手順を確認したり、決勝でトラブルが起きないように事前に課題を洗い出しています。こういう綿密な準備が、チームを勝利に導きます。

次ページ【鈴鹿8時間耐久ロードレース決勝スタート!】

南本選手から、伊藤選手へ。12時36分、1回目のライダー交代を終えたNCXX RACING with RIDERS CLUBは、順調にSSTクラス首位を走行中。「南本くんはセーフティーカーの間もしっかり伏せて燃費を稼ぐなど、いい仕事をしてくれました」と原田哲也監督。

NCXX RACING with RIDERS CLUBは、伊藤勇樹選手走行中にマシントラブルが発生。13時20分頃に緊急ピットインしました。懸命の修復作業を終え、井手翔太選手がピットアウトしましたが、大きくポジションダウン。ここからの挽回を図ります。

5度目のライダー交代をしたNCXX RACING with RIDERS CLUBは、予定を変更して南本選手が3度目の走行に。原田哲也監督は「ひとつでも上のポジションを狙うために、ペースのいい南本くんに走ってもらうことにしました」と説明します。あくまでも上をめざす姿勢です。

午後4時20分頃、総合21位、SSTクラス5位で伊藤勇樹選手が走行中のNCXX RACING with RIDERS CLUB。「想定より若干遅めのペースですが、まずまず順調ですよ」と原田哲也監督。最後まで何が起こるか分からないのが耐久レース。ベストを尽くします。

NCXX RACING with RIDERS CLUBはトラブルを乗り越え、総合16位、SSTクラス2位で鈴鹿8耐を終えました。

鈴鹿8耐久を終えて…

原田哲也監督「ライダーはみんな頑張ってくれましたね! 3人ともいい走りでした。クラス優勝に値する内容でした。この経験を、これからのレース人生に生かしてもらいたいと思っています」

伊藤勇樹選手「自分たちのベストの走りができました。正直、ライバルと真っ向勝負したかったです。チャンスがあれば、ぜひまたこのチームでリベンジしたいですね」

南本宗一郎選手「トラブルが出てしまいましたが、チームは誰も最後まで諦めていませんでした。その姿勢が2位に結びついたと思います。本音を言えば、優勝したかった……」

井手翔太選手「最初のスティントは『絶対に転ばないように』と考えすぎて、ペースがつかめませんでした。2度目のスティントでは、『体がバラバラになってもいい』と思って頑張りました」。鈴鹿の熱い夏は、多くのものを残しました。