
[多聞恵美ルポ・兵庫県]海&山の幸がうまい御食国・淡路島でご当地丼めぐり!
瀬戸内海に浮かぶ淡路島は関西ではツーリングコースの定番
海の幸から山の幸まで、島ならではのうまい食材がいっぱい!
生しらす丼から淡路島牛丼、そして生サワラ丼などなど
島をぐるりと一周して絶品のご当地丼を食べまくり!
3カ月ぶりのツーリングは地元・淡路島でうまいもん!
みなさ〜ん、ご無沙汰しております。タモンです。じつに3カ月ぶりのうまいもん。信州の方も良いけど、久しぶりに九州にも行きたい。自粛期間中、行きたい所をいろいろと考えていたんだけど、最後に辿り着いた場所は、やっぱり地元の淡路島。
淡路島といえば、以前うまいもんで淡路島牛丼を紹介したことがあるけど、じつは淡路島牛丼以外にもご当地丼がいっぱい。そう今、ご当地丼が、アツいんです。ということで、今回のうまいもんは関西のライダーにとっては馴染みの深い淡路島で、ご当地丼を食べまくってきます。
神戸方面から淡路島へは、これまた淡路島ツーリングでは定番の明石海峡大橋を渡ってすぐ。これまで何度も渡ってきた明石海峡大橋だけど、気のせいか、今回とても新鮮な感じがします。残念ながら取材当日はあいにくの雨。そんな雨の嫌な気分を吹き飛ばすほど、3カ月ぶりのツーリングに感動しております。
明石海峡大橋

淡路島に上陸して、まず最初の一杯目は道の駅 あわじさん。さっき渡ってきた明石海峡大橋の袂にある道の駅です。目の前に明石海峡大橋がドッ〜んって見えて、ツーリングの立ち寄り先として人気。場内には地元の食材とかを使ったお料理が食べられるお店が3軒もあって、どのお店もおいしそう。今回おじゃまするのは、おさかな共和国 えびす丸さんです。地元の岩屋漁港で水揚げされた魚とかを使った海鮮系の丼が人気のお店で、この時期のオススメなのが生しらす丼。
生しらす丼って、岩屋漁港で水揚げされた新鮮な生しらすをたっぷりと使った淡路島のご当地丼のこと。GWごろから11月ごろまで、島の70軒以上のお店や宿とかで食べられるそうです。なかでもココの生しらす丼は、多い日でなんと1日1600食以上食べられるという島一番の人気。漁師小屋風のお店に入って、さっそく注文します。
これまで別の地域でも生のしらすを食べたことがありますが、なんというか独特の苦味!? そんなのがちょっと気になりました。でも、ここの生しらす丼は、苦味とか、そんなのが全然気になりません。味はもちろん、生ならではのしらすの食感がたっぷりと味わえてめちゃ旨。マグロとか地魚の切り身もたっぷりで、個人的には今まで食べてきた生しらすの中で一番おいしい気がします。ちなみにこのえびす丸さん、生しらす丼以外にも、おいしそうな海鮮系の丼がいっぱい。なかでも気になったのが淡路の鯛ご飯玉子かけ。淡路島の鯛の切り身がたっぷりの丼で、これに玉子をかけて食べるのですが、鯛と玉子の相性がバッチリ。生しらす丼の次に人気の丼だというのにも納得。
道の駅 あわじ


地元岩屋漁港で水揚げされた生しらすをメインにマグロ、ワカメ、そしてヒラと呼ばれる地魚がたっぷり盛り付けられた人気No.1丼。特製ポン酢をかけて豪快に食べる。4月下旬〜11月までの季節限定丼

淡路島の新鮮な鯛の切り身がたっぷり入った丼を、玉子&特製ダシ醤油で食べる人気No.2の丼。玉子が鯛の切り身によく絡むなど鯛と玉子の相性は想像以上にバッチリ!

夏が旬の淡路島のハモを使った天ぷら丼。野菜など天ぷらもたっぷりでボリューム満点。8月下旬まで食べられる

兵庫県淡路市岩屋1873-1
TEL0799-72-0001
営業時間:9:30〜17:30
土日祝は9:00〜17:30
※ 繁忙期延長あり
定休日:なし
https://michinoekiawaji.shopinfo.jp
さらに8月いっぱいまでは、夏が旬の淡路島のハモを使ったハモ天丼とか、アナゴ丼とか。これら海鮮系の丼が約10種類も。どの丼も1 000円以下で食べられるのが、めちゃうれしい。1軒目からレベルが高いです。
※この記事は2020年BikeJIN9月号に収録されたものです。お店などの情報は当時のものです、ご了承ください。
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海沿いの国道&県道を走りご当地丼2杯目、3杯目!
1軒目でいきなり満腹状態。自粛期間中、ちょっと胃袋が小さくなったのかなぁと思いつつ、次なるお店を目指して出発! 淡路島の中心にある街・洲本に向かいます。本当だったら高速道路を使えばすぐなんだけど、せっかくの淡路島、海沿いの国道をのんびりと走って、ツーリング気分をたっぷり堪能しちゃいます。
道の駅 あわじさんから国道28号を、のんびりと走って1時間ほど。2杯目のお店の松葉寿司さんに到着。以前、うまいもんでお世話になったお店です。
お店に入ると、なんと前回の記事のコピーが玄関に貼っています。すごく嬉しい。
「お久しぶりです」と女将さんにご挨拶して、お店の奥へ。この松葉寿司さん、個室風の部屋がいっぱいあって、その部屋でお料理をいただける、今のご時世にピッタリのお店なんです。
ここで注文するのは淡路島牛丼。淡路島牛丼とは、全国的にも有名な淡路牛と、こちらも全国区人気の淡路玉ねぎ、そして島のお米を使った丼のことで、淡路島のご当地丼のパイオニア的な丼なんです。現在、島の50軒以上のお店で食べられるとか。焼肉風の丼とか、洋風丼、さらにステーキ丼など、今やいろんなスタイルの丼があるけど、タモン的には、牛肉とタマネギを煮込んだ、いかにもって感じのココの牛丼が大好き。
それでは、いただきま〜す。う〜ん、お肉がめちゃ柔らかくておいしい。特製の和風ダシでタマネギと一緒にじっくり煮込んでいるそうで、牛肉とタマネギの甘味がなんとも言えません。玉子の黄身を潰すと、お肉に玉子が絡まって、さらにまろやかな甘味に。松葉寿司さんでは、この淡路島牛丼に生しらす丼、そして後で紹介する生サワラ丼の3つのご当地丼がセットになった淡路島めぐり丼というメニューもあります。時間がない人には、一度で3つの丼が味わえるのでオススメです。
松葉寿司


淡路島牛丼に生しらす丼(生しらすの時期以外はシラス丼)、生さわら丼のセット。どの丼もお茶碗サイズで、一度に全部の丼を味わえる。サラダ、みそ汁、漬物が付き

淡路牛と島のタマネギを甘辛い自家製和風タレで煮込んだ淡路牛は、とても柔らかで、口の中でとろけるような旨さ。アナゴの照り焼きとハーフ&ハーフの牛あな丼2310円もオススメ

兵庫県南あわじ市広田広田528-1
TEL0799-45-1019
営業時間:11:00〜14:00
17:00〜20:30(LO20:15)、
土日祝は11:00〜20:30(LO20:15)
定休日:なし
http://www.matsuba-sushi.com
ご主人と女将さんとお別れして、再びバイクを走らせます。やばい、もうお腹が限界。次のお店までなんとか消化しないと。 ここまでは淡路島の東海岸沿いを走っていたけど、ここからは淡路サンセットラインと呼ばれる西側の県道31号を走ります。ちょっと南国風の東海岸と違い、西側は昔ながらの日本の海岸沿いの道って感じ。この雰囲気の違う2つの海岸沿いを走れるのも淡路島の魅力の一つ。
そんなことを考えながら走っていると、最後のお店に到着。お食事処 お多福さんです。ご主人自らが厳選した淡路島の食材を使ったお料理が、大衆食堂感覚で食べられると評判のお店です。ご主人曰く「せっかく淡路島に来てもらったんやから、島のおいしいモンを食べてほしいやろ」と。
そのお多福さんの看板メニューが生サワラ丼です。この五色浜周辺は昔からサワラ漁が盛んだったそうです。そこで捕れた生のサワラを使ったのが生サワラ丼。
さっそく生サワラ丼を注文すると、ご主人が立派なサワラ1匹を捌きはじめます。で、捌いた身を、今度は炙りだし。「サワラってこの皮のと身の間が一番うま味が凝縮している」とご主人。このうま味が凝縮している皮を炙りだすと、店中にその香ばしさが。注文を聞いてから一つ一つサワラを炙るそうで、めちゃ手間がかかりそう。でも、そこもご主人のこだわり「手心、気心、淡路島」だそうです。う〜ん、たまりません、早く食べたい。
待つこと5分ほど、出てきた生サワラ丼は捌き立て&炙り立ての切り身がたっぷりで、その上に山イモのトロロ、刻み海苔とかの薬味でトッピング。では、いだきま〜す。えっ、身が口の中でとろけるような感じ。さっぱりとした甘味で、まるでマグロの中トロみたい。タタキと違って水で締めないから、炙った香ばしさもそのまま。さらに少し味の付いたトロロとの相性も抜群で、生サワラに合わせた特製醤油をかけるとさらにうま味がアップ。本日3杯目(本当は4〜5杯目)なのにペロリといけちゃいます。ご馳走様でした。
お食事処 お多福


DATA
兵庫県洲本市五色町都志174-1
TEL0799-33-0341
営業時間:11:00〜21:00
定休日:不定
http://awaji-otafuku.com

地元鮎原米のご飯に、生サワラがたっぷりの看板メニュー。注文を聞いてから皮を炙るサワラは、旨味が凝縮されて絶品。山イモのトロロとの相性も抜群で、お好みで特製醤油をかけて食べる
生しらすにはじまり、淡路牛、生サワラを堪能した今回のうまいもん。でも、これで終わりじゃありません。淡路島といえばグルメ以外にも温泉が有名。温泉ソムリエの私としては、最後はやっぱり温泉で締めたい。そういうことで美湯松帆の郷さんへ。目の前に明石海峡大橋や神戸明石の町並みが広がる露天風呂は、淡路島ツーリングの締めに最高の温泉。ちなみに1軒目の「道の駅 あわじ」さんで1000円以上の買い物をすると、ここの200円の割引券がもらえるので超お得!
美湯 松帆の郷


兵庫県淡路市岩屋3570-77
TEL0799-73-2333
営業時間:11:00〜22:00(最終受付21:00)
定休日:第1木曜(1、4、5、8月は無休)
入浴料:700 円
http://matsuho.com

※この記事は2020年BikeJIN9月号に収録されたものです。お店などの情報は当時のものです、ご了承ください。