
この暑さは10月まで続く!?残暑対策を忘れずに!
「もうやめて!」と叫びたくなるほど暑い日が続いた2025年の夏。データを振り返ると、どれだけ記録的な暑さだったかが分かります。9月に入っても厳しい残暑となりそうなので、対策はしっかりと!
■ BikeJIN vol.272 2025年10月号
文/編集部 参照/気象庁
残暑とは……
立秋(8月7日頃)を過ぎても残る夏の暑さのこと。暦の上では秋に入っても、厳しい暑さが続く時期を指す。ここ数年は9月に入っても夏のような暑さが続き、盛夏よりも残暑の期間のほうが圧倒的に長くなっている
記録的な今年の夏の暑さ残暑の先にはきれいな紅葉?
今年の夏も実に暑かった……。暑さにまつわるデータを確認していくと、この夏の暑さがどれだけ記録的なものだったのかが分かります。観測史上最高気温の更新や1日のうちに40度以上となった地点の最高記録、熱中症アラートは毎日のように発令されていました。その暑さが直接ライダーの身体を襲うわけですから、暑さ対策をしても気が抜けない状況。それが今年の夏だったわけです。
数年前までは、埼玉県熊谷市や岐阜県多治見市、群馬県館林市といった〝暑くなる場所〞は決まっていましたが、局地的な場所だけでなく、だんだんと広がっているのが分かります。全国的に暑くなってそれが常態化してきているのが近年の夏の気候のようです。
気になる9月からの暑さですが、気象庁が発表する3カ月予報によると9〜10月は例年の平均気温よりも高くなる見込み。つまり今年も残暑が厳しい秋になるだろうという見通しです。暦のうえでは秋になりましたが、ツーリングに出かける際はもうしばらくは夏用の装備を基本に朝晩の冷え込みに対応するウエアなどを携行するのが良さそうです。
今年は台風などの荒天が少なく、夏の間は十分な日照があったので、紅葉の当たり年となる条件となっています。厳しい残暑の先にある、紅葉ツーリングに向けてツーリングルートのチェックやスケジュール検討、装備を整えておきましょう。

3連休が2週続く“シルバーウイーク”にはならない今年の9月。ロングツーリングは計画しにくいが、涼しそうな日を狙って、日帰りや朝もしくは夜だけのツーリングに出かけるのも良さそう
2025年の夏はホントに暑かった!
41.2°C→ 41.8°Cに最高記録を連続で更新!
なんと、2025年の夏は観測史上最高気温の記録を2度も更新。これまでは2018年に埼玉県熊谷と2020年8月に静岡県浜松で記録された41.1℃だったが、7月30日に兵庫県柏原で41.2℃を記録し国内最高を更新。さらに8月5日に群馬県伊勢崎で41.8℃となり最高気温をさらに大幅更新。わずか1週間で最高記録が連続で塗り替わった年となった
40℃以上を1日で全国14地点記録!
気温40℃を超える“酷暑日”となった2025年の8月5日は、計14地点で40℃以上を記録。それまで1日で40℃以上を観測した最多記録は2022年7月1日と24年7月29日の6地点だった。いずれも関東に集中しているが、暑くなる範囲が拡大していることを実感する。2017年以前は40℃以上は数年に一度程度だったが、2018年以降は毎年全国のどこかで40℃以上を観測し、今年で8年連続また、今夏は京都府、兵庫県、岡山県、広島県で、統計開始以来はじめて、40℃以上となった
最高気温の歴代1〜4位タイ独占!
測開始となった1872年から2025年8月19日までの最高気温の全国歴代ランキング記録によると、歴代最高気温を記録した8月5日の群馬県高崎の下には8月6日の静岡県静岡市、8月5日の埼玉県鳩山(ともに41.4℃)、8月5日の群馬県桐生、7月30日の兵庫県柏原(ともに41.2℃)が占めている。4位タイまではいずれも今年の夏の記録。さらに8位には8月5日の群馬県前橋(41.0℃)、19位タイには8月5日の茨城県古河と7月30日の京都府福知山(ともに40.6℃)が位置する。まさに記録に残る暑さだったことが分かる
気温は全国的に上昇傾向
下の比較は、2023年から2025年の7月の暑さに関するデータ。平年(1991年から2020年までの平均)の全国平均気温と比較して上がり続けているが、今年の7月はさらに上昇。平年と比べてプラス3度となりそうな暑さとなった。また35度以上となった猛暑日を観測した地点の累計数も大きく増加。暑い日が全国的に広がっていることが想像できる
全国平均気温 (平年との差) | 猛暑日のべ地点数 | |
2023年7月 | +1.91°C | 2,435 |
2024年7月 | +2.16°C | 3,509 |
2025年7月 | +2.89°C | 4,566 |
9月10月も暑くなる可能性大!

気象庁が8月19日に発表した3カ月予測によると、9月以降も全国的に平均気温は高くなる見込み。すなわち残暑の厳しい秋となる予想。今夏の暑さを見ると昨年以上となる可能性も。11月も北日本を中心に気温は高くなりそうなので紅葉にも影響がありそうだ