
衣替え前に実践!ライディングウエアの正しい洗濯と保管ポイント
酷暑による汗や皮脂、排ガス、虫の死骸など、ひと夏を共に過ごした夏ジャケットはとても汚れてしまうものだ。衣替えのタイミングできっちりと汚れを落として保管すれば来年の初夏はすぐに快適なツーリングを楽しめるのだ
■ BikeJIN vol.273 2025年11月号
文/山下剛 取材協力/クシタニ
ひと夏の感謝を込めて丁寧にしっかり洗おう
きれい好きでマメな人なら、夏ジャケットは着用ごとに洗濯して清潔さを保っていることだろう。しかし休日最終日のツーリングで帰宅が遅くなったときなど、なかなかウエアを洗濯する時間を取れないという人も多いはずだ。
そんな人でも、やはり衣替えのタイミングでしっかりと夏の汚れを落として、清潔にした状態で保管したい。そうすれば来シーズンも気分よくスタートできるし、防水透湿性や通風性などの機能性をしっかりと維持できるし、何よりもウエアが長持ちするのだ。
Tシャツやタオルと違い、高機能なライディングウエアは洗い方にポイントがある。まずは、ウエアの洗濯タグを見て、洗濯機や乾燥機を使えるかどうかなど、できることとできないことをきちんと確認しよう。なお、海外製品の場合でも洗濯表示の規格は同一だ。
いずれの場合でも、プロテクターやフードといった付属品は必ず取り外すこと。これを忘れるとウエアやプロテクターに不要なダメージを与えてしまう。
ここでは手洗いの方法を紹介する。ひと夏の感謝を込めて、しっかりと丁寧に洗って保管しよう。
ウエア洗濯の手順
ライディングウエアの洗濯は、手洗いが基本だ。大きな桶やバケツがあると便利だが、用意できない場合は風呂場の床を洗ってから平置きし、シャワーで水をかけながらでもOKだ。ほかに用意するものは洗濯用洗剤(中性がオススメ)、汚れ落とし用に柔らかなブラシがあるといい
まずは……洗濯タグをチェック!

洗濯タグはジャケットなら内側左側面に縫い付けられている。洗濯機や乾燥機の使用が可能か否かなどがアイコンで表示されている。クシタニの場合は日本語で丁寧な説明が印字されているので、しっかりと読んでから洗濯しよう
①プロテクターをすべて外す

着脱式プロテクターを装備している場合は、すべて取り外す。これはフードも同様で、着脱式なら外す。ボタン類は留めておこう
②水を張った桶に洗濯用洗剤を入れる

桶などに張った水の量に合わせて洗剤を入れて混ぜる。分量は洗剤の注意書きにあるのでしっかりと守る。薄めから調整するといい
※漂白剤や柔軟剤はNG!
③やさしく手で押し洗い

強く揉んだりねじったりは厳禁。襟周りなどのしつこい汚れは、やわらかなブラシなどで軽く擦ってみよう
④よくすすいで脱水する

水をたっぷりと使い、洗剤の泡が出なくなるまでしっかりすすぐ。脱水はやさしく押した後、乾いたバスタオルで水分を吸い取る
⑤ハンガーにかけて陰干し

風通しのいい日陰でじっくりと乾かす。型崩れしないよう必ずハンガーを使うこと。サイズ調整ベルトやボタンは緩めておこう
夏シーズンの汚れが… …

夏の1シーズン着込んだジャケットの汚れがこちら。ジャケットやパンツ、グローブには汗、皮脂、排ガス、土埃、虫の死骸など、さまざまな汚れが付着している。きっちりと汚れを落とすことで、ウエアは長持ちする
クリーニングサービスを利用するのもアリ!
街のクリーニング店に洗濯を依頼するのもいいが、クシタニでもウエア類のクリーニングを受け付けている(他メーカーのものも可)。ライディングウエアを知り尽くしたプロの手によるクリーニングは、しっかりときれいになるし、何より安心だ。テキスタイルはもちろんレザーウエアのクリーニングもできるので、こまめにお手入れをしていたとしてもシーズンの終わりにプロに任せ、しっかりと汚れを落としておきたい。補修も受け付けているので、クリーニング前に依頼すれば来シーズンを気分よく迎えられる。

KUSHITANI PROSHOP 世田谷
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