ライダー必見！九州屈指の高原ルート「ミルクロード」｜ツーリングガイド・阿蘇

阿蘇の大地を貫くように走る絶景ロード。草原の中を抜けるワインディングはまさに九州ツーリングの代名詞。雄大な阿蘇五岳の姿を視界に捉えながら心地よい高原の空気の中、走る歓びを味わう。阿蘇を走るなら、この道はは外せない

絶景に次ぐ絶景阿蘇の本領を五感で味わう

箱石峠のてっぺんから引き返し、南側から阿蘇パノラマラインに入る。草千里ヶ浜に向けてグングン高度を上げていく道中のワインディングをひた走る。シールドの隙間から鼻孔をくすぐる草の匂いと、心地いい風。そして牧草地が生み出す絶景が延々と続く。普段は景色よりも走りに比重を置いて走りがちな僕も今回ばかりは景色の方に傾かざるを得ない。

やがてたどり着いた草千里。雄大な自然の中で放牧されている馬、や乗馬・散策を楽しむ人々。大スケールの山々と牧歌的な光景が、まるで異国に来たような感覚に陥らせる。全国でもなかなかお目にかかれない風景にちょっぴり感動。

草千里ヶ浜
阿蘇中岳の南麓に広がる、季節や天候で表情を変える絶景高原。草原の中央に湧く池が青空を映し、放牧馬がのんびりと草を食む光景はまさに阿蘇の象徴。立ち寄れば、心まで解き放たれるような開放感に包まれる

この時の草千里は曇り気味だったので（麓は晴れてたのに……）噴煙を上げる中岳や青空を映し出す池が見られなかったのが心残りだが、次回訪れる楽しみができた。

阿蘇パノラマラインを抜け、ミルクロードに入り大観峰を目指す。相変わらず道中の風景も素晴らしく、まったく僕を飽きさせない。やがてたどり着いた大観峰で僕は言葉を失った。視界に広がる360度の大パノラマ。手前には、風にそよぐ草原。眼下に広がる阿蘇市街地。そしてはるか向こうに望む阿蘇五岳とくじゅう連峰。「『見渡す限りの絶景』とはまさにこのことか……」感嘆の声と共に、思わずそんな言葉が漏れてしまう。

すでに大満足なのに、まだ「やまなみハイウェイ」が残っている。なんて贅沢なエリアなんだ……！そう思わずにはいられなかった。

大好物を最後に残しておいたときのようなワクワク感を胸に宿泊地の内牧温泉へと向かう。チェックイン前に味わった「はなびし」のあか牛丼は今年のベストグルメに決定！予想に反した大ボリュームと肉々しい味、付け合わせの漬物とのコンビネーションも最高！お腹も心も大満足。

大観峰
阿蘇北外輪山の最高峰に位置する展望地。眼下には阿蘇五岳と外輪山の雄大な風景が広がり、晴れた日には久住連山まで望める。季節ごとに表情を変える草原や雲海が、まさに阿蘇の“絶景代表”と呼ぶにふさわしい