【BIMOTA】マエストロの技とカワサキの技術が融合新生ビモータに注目【KAWASAKI】

バイクへの情熱こそがビモータの根幹

ビモータの創業は1966年、当初は空調機器の配管製作会社として立ち上げられた。社名は3人の創業者の頭文字から取られ、その一人が名エンジニアとして知られるマッシモ・タンブリーニ。熱狂的なバイク愛好家であったタンブリーニは、サーキット走行に熱中していたが、大事故を経て作り手に転身し、オリジナルフレームの製作をスタートさせた。

トレリス構造を基調とするビモータ製のフレームは、レースで多くの実績を残し、フレームビルダーとしての名声をものにすることになる。タンブリーニが会社を離れた後も、フェデリコ・マルコーニ、ピエルルイジ・マルコーニといった才能と独創性に溢れたエンジニアの手により、ビモータは数々の名車を世に送り出し続けたのだが、業績悪化により2000年に一旦その歴史を閉じた。

その後、幾度かのオーナー交代を経て、2019年にカワサキモータースがビモータの支援に乗り出し、新生ビモータが誕生した。COOには革新的なハブセンターステアリング機構を持つTESIシリーズを生み出したピエルルイジ・マルコーニが就任。スーパーチャージドエンジンを搭載したTESI H2、ニンジャ1000系エンジンを使用したKB4シリーズを発表するなど、カワサキとタッグを組み意欲的なマシン開発を行っている。

BIMOTAとKAWASAKIの関係は1977年に遡る

ビモータとカワサキの関係は古く、その源流は1977年のミラノショーで発表されたKB1に遡る。KB1はZ1のエンジン搭載を前提に開発され、後継モデルであるZ1000エンジンにも対応。

累計827台を生産するヒット作となる。その後、Z400系エンジンを搭載するKB2、Z1000Jエンジンを搭載するKB3も登場。

以来、約40年の時を超えて誕生したKB4のデザインは、KB1へのオマージュが感じられるものだ

1978 KB1
1978 KB1
1981 KB2
1981 KB2
1983 KB3
1983 KB3
2020 KB4

最新のKB998 RiminiはSBK用ホモロゲーションモデル

プロダクションレースの世界最高峰SBKを、’15~’20年に6連覇したカワサキ。2025年からは、ビモータとのコラボレーションチーム「bimota by Kawasaki Racing Team」でSBKに参戦している。ビモータ独自のクロモリ製トレリスフレームにZX-10RRのエンジンを搭載した「KB998 Rimini」で戦っているのだ。

そのロードゴーイングモデルが今期発売予定だ。SBKマシン譲りの走りを味わえる。

ビモータ独自のクロモリ製トレリスフレームにカワサキ最強のNinaja ZX-10RRの心臓部を搭載
エンジン水冷4ストローク直列4気筒 / DOHC 4バルブ
総排気量998cc
ボア×ストローク76.0mm×55.0mm
圧縮比13.0:1
最高出力200ps/13600rpm
最大トルク11.3kgf・m/11700rpm
変速機6段
クラッチ湿式多板
フレームトレリス
キャスター/トレール23.5°/102mm
サスペンションF=ショーワ製φ43mm BFF
R=ショーワ製BFRC-lite
ブレーキF=φ330mmブレンボ製 セミフローティングダブルディスク + ブレンボ製M50モノブロック ラジアルマウント対向4ポットキャリパー
R=φ220mmシングルディスク + ブレンボ製対向2ポットキャリパー
タイヤサイズF=120/70ZR17
R=190/55ZR17
全長×全幅×全高2085mm×862mm×1205mm
ホイールベース1454mm
シート高830mm
車両重量207kg
燃料タンク容量17L
価格693万円

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