負傷からの復活ジェイ、怒涛の3連覇【D.I.D全日本モトクロス選手権:近畿大会第5戦】

日本代表のメンバーとして、初めてのモトクロス・オブ・ネイションズ・アメリカ大会に挑む。その想いはチャンピオン中島漱也(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM TAKA)のチャレンジングスピリッツに火をつけた。日曜日に行われた壮行会では、自分が日本チームの活躍に貢献したいと明言。実際予選では14位を獲得し、下田丈へのプレッシャーを少しでも減らすという心意気と行動を見せたのだった。

総合優勝を獲得したが悔しい表情でヒート2を終えた中島。ひたすら上を目指し高みに向かい進む中島にとって、次世代若手ライダーの台頭やシューの存在は刺激を与えるのだろう

そんな中島は、長いインターバルを経て開催された近畿大会でライバル達と熾烈なバトルを展開した。ヒート1は最大の強敵だったブライアン・シュー(AutoBrothers)のプレッシャーを跳ね除けて見事優勝。シューはマシントラブルで離脱し、柳瀬大河と横澤拓夢(TKM motor sportsいわて)が2‒3位でフィニッシュ。柳瀬は負傷による長期欠場からの復調を見せた形となり、素直に表彰台獲得に安堵の表情を見せた。

ヒート2は路面が荒れて多くのライダーが苦戦を強いられる中、中島、田中、吉田による激しい三つ巴のバトルが勃発。大いに沸く会場で熾烈なトップ争いは終盤まで続き、吉田の転倒でトップに立った中島を吉田が執念で逆転。歓喜する吉田と敗れた中島、田中の悔しげな表情が印象的だったヒート2。世界を目指す若手ライダーの激闘は、日本のモトクロスの未来が決して暗いものではないということを証明しているようだった。

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