負傷からの復活ジェイ、怒涛の3連覇【D.I.D全日本モトクロス選手権:近畿大会第5戦】

3ヶ月に渡る長いインターバルを経て再開された第5戦近畿大会。ランキングトップのジェイ・ウィルソン(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)は、前戦中国大会では負傷の影響もあり勝利を逃したが、ベルギーを拠点としてMXGPライダー達とトレーニングに励み、自信を得て臨んだ。一方大城魁之輔(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松)も好調なところを見せて、予選ではウィルソンを視界に捉えたまま2番手通過してみせた。

負傷からの完全復活、3ヒート全勝、今季9勝目を獲得したウィルソンは、IA1クラス3連覇に向けて大きく前進した。大城や大倉を強敵として捉えながらも、冷静にパスしたレース展開が印象的だった

3ヒート制で行われたIA1、ヒート1ではスタートゲートがなかなか倒れないという前代未聞のアクシデントが発生したが、大城はホールショットを獲得。しかしウィルソンはじめアクセルを緩めたライダーもいる中、不成立として赤旗中断となった。

仕切り直しのレースではウィルソンが飛び出し、そのままフィニッシュ。大倉由揮(Honda Dream Racing Bells)が2位を獲得、大城が3位だった。

ヒート2は大倉がトップを快走するものの、ウィルソンが逆転して優勝。大倉、浅井亮太(BLU CRUフライングドルフィンサイセイ)をパスした大城が3位表彰台を獲得。ヒート3も大倉とウィルソンのトップ争いが展開され、ウィルソンが3ヒート完勝を達成。ウィルソン、大倉、大城の3強が全ヒート表彰台に立つ結果となった。ウィルソンのIA1クラス3連覇達成の瞬間は、いよいよ目の前に迫っている。

モトクロス・オブ・ネイションズメンバーにも選ばれ、強い意志と自信を持って挑んだ大倉。ウィルソンに逆転されて勝利を逃したものの、レースを牽引する力強い走りを披露してみせた
予選で見せたスピードは、インターバルに取り組んでいたベースの底上げによる成果だったという大城。総合3位に終わるものの、今後の躍進を想像させるレースとなった
予選から好調だった内田篤基(Yogibo PIRELLI MOUN TAIN RIDERS)は、ヒート3で4位に入り、総合でも4位。カワサキ勢トップとして躍動した

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