
【YAMAHA YZ125 インプレッション】エンジンの扱いやすさがハンパじゃない!
毎年開催される新型YZシリーズのメディア試乗会。2026年型の目玉は、キャブレターの改良によって劇的な進化を遂げた2ストロークYZ125だ。
PHOTO/T.Hasegawa 長谷川徹 TEXT/D.Miyazaki 宮﨑大吾
試乗コース/宮城県スポーツランドSUGO
すでに国内売上も絶好調エンジンの扱いやすさ、ハンパじゃない!
旧モデルと比較試乗させていただきましたが、その違いは明確ですね。旧型モデルは新型に比べるとパワーバンドに入れ続けるのが難しいですが、新型は低速のアクセルの開け始めから付きの良さを体感できます。すごく乗りやすいですよ。アクセルを開ければスッと前に出てくれるので、これが安心感につながります。付きが悪いと余計にアクセルを開けるので、コーナー進入などでミスを起こしやすいのです。全体的に125の軽さを残したままパワーが上がった感覚も得られますし、キャブレター変更による効果が大きいですね。

パワーの出方も、今までは低速がついてこない時はクラッチを当ててフォローする場面もありましたが、パワーやトルクの山がなくスムーズに上がってくれます。低回転の領域でこの特性を感じられるので、クロスカントリーコースでも体感できるはずです。もちろん再発進などの場面でも、低回転からのトルクでスムーズに走ることができます。
さらに言えば、ここまでベースのセッティングが決まっていれば、僕ならさらに追求して乗りやすいバイクに仕上げたいなとも思いますね。キャブレターセッティングだけでなく、サスペンションやリアアーム、シャフトなど、車体面でさらに進化させられる要素があるのではと思います。それにしても、これだけの進化、相当な時間をかけたことが想像できますね。
新旧YZ125を乗り比べ!
ヤマハはこの日、旧型、新型のYZ125を用意。渡辺選手をはじめ、ダートスポーツ編集部の岸澤、宮﨑共に乗り比べたが、三者同様に新型YZ125の圧倒的な乗りやすさを体感。「これは売れる!」と確信したのだった

本誌岸澤 IMPRESSION
今のボディデザインになった2022年モデルのYZ125を新車で買って乗っていましたが、2026年モデルは見事に以前のモデルのネガを消していました。2022年モデルのYZ125も性能は十分で、それまで乗っていた2002年モデルのCR125RにV-Force4を入れても、YZ125には全くと言っていいほど敵わず、「YZ125は10m後ろからスタートしてほしい」などと冗談を言っていました。

しかし、2026年モデルのYZ125は、2022年モデルで感じていたゼロ発進時の一瞬の間がなくなり、低速域がより豊かになりました。以前、SUGOのサンデーモトクロスにYZ125で参戦して以来の同コースでしたが、スタートはもちろん、コーナーバンクで前後サスを沈めて再加速する際に、サスが伸びる瞬間とエンジンの同調が最高にシンクロしていました。再び「また2スト125に乗りたい!」そう思わせてくれる走りでした。

