
ホンダが切り拓いた原付スポーツモデル”スポーツカブ”|ディープなカブの世界
ホンダが1960年に送り出したスポーツカブC110・C111は、手動クラッチやOHC化を経て“ベンリィ”へと進化していった。カブの系譜に刻まれた“スポーツ”の挑戦を振り返る
■ カブonly 19
1960 年 スポーツカブC110
当時のホンダにとって原付クラスのスポーツモデルと言えばCB92。125cc ツインの非常に高価なモデルだった。少しでも安価なモデルを。というコンセプトのもと登場したのがスポーツカブシリーズだ。C100 のOHVエンジンをベースに手動クラッチを採用するのが最大の特徴。

キャブレターはC100 の縦キャブから、PW 系へと変更。5.0PS を発揮。美しい造形のアルミ製シリンダーヘッドも特徴の1 つ。 初期型は3 速ミッション、後に4 速へと改められる。
1960 年 スポーツカブC111
カブシリーズ最初のOHC エンジン搭載モデル、C65 の登場によりスポーツカブもOHC へとモデルチェンジ。1964 年にスポーツカブC65 となった。当初は従来通りスポーツカブと名乗っていたが、1966 年にはベンリィへと改名。以降、手動クラッチ採用モデルはベンリィの名で呼ばれるように。

遠心クラッチを採用するモデル。 リアキャリアを標準装備。マフラーはダウンタイプを採用。スポーツモデルというよりは実用車向きなモデル。