
レアなスーパーカブ|ディープなカブの世界
スーパーカブ史の中でわずかな期間だけ登場したこのモデルに、今あらためて注目してみよう
カブonly vol.19
1964 カブCM90 なにもかも専用設計

タイヤは通常モデルの2.25に対し、前後2.50-17 を履く
フロントにアンチリフトを装備
90 モデル特有の装備。1974 年式にて廃止
レッグシールドには誇らしげにリフレクターが輝く
リアショックは車体外側に張り出すように取り付けられ、上部の付け根は部品を追加し強化
シートのサイドにモールを装備。これも90 モデル特有の装備。1978 年式にて廃止
スーパーカブとしての最大排気量が54cc だった時代に新たに追加されたのが本モデル「カブCM90」。当時のスタンダードタイプ“C100” よりも全ての物がひとまわり大きく設計されている。そのため区別するためか、本モデルは「スーパー」が付かず、「カブ」が車名となっている。エンジンも50 モデルとは異なる専用設計。以降、90 モデルのみ専用設計エンジンと車体デザインというシステムが続く。
約1 年後にはOHC を積むCM91 へとモデルチェンジ。本モデルの生産期間は非常に短い。
1980 スーパーカブC90 デラックス 飛び出すメーター!

ウインカーレンズは角が張ったタイプを採用。1981 年以降、デラックスは排気量問わずこの形状となる
従来型は排気量問わず同形状のテールランプを採用していたが、本モデルは逆凸型を採用。1981 年以降70 と90 特有の装備となる
50 モデルとは異なる専用設計のエンジン、俗にラージケースと呼ばれるタイプを90 モデルのみ脈々と採用し、車体デザインも90 モデル特有の物となっていたが、本モデルよりエンジン形式を50 モデルと統一。だが車体デザインは独自路線のままとなった。最大の特徴はメーター。ライダーに向けて飛び出すように配置されている。なんとも不思議な形状だ。
翌1981 年には全排気量、全グレード共通デザインとなるため、本モデルの生産期間は非常に短い。
1981 スーパーカブ50 デラックス 東北地区特別仕様車

東北6県向けの特別車。左ミラー、ハンドルカバー、フロントバスケットが追加されている。「IWATE」のように各県名をローマ字表記し、県の鳥をデザインした、サイドカバーステッカーも用意された。
1991 スーパーカブ50 デラックス シルバーパープルメタリック

紫という大胆な色を採用したモデル。50、70、90 のデラックスに採用された。1993 年のマイナーチェンジの際に廃止。採用期間わずか1 年半。