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きんさい広島のんびりツーリング「原付の聖地!しまなみ海道を行く!」

(BikeJIN 2022年11月号より抜粋)

愛車の空色スーパーカブ「ソラコ」とともに
広島のツーリングスポットやご当地名物を紹介していきます!
記念すべき第1弾は、原付の聖地とも呼ばれる「しまなみ海道」
穏やかな瀬戸内海を満喫し
島々と橋の風景をのんびり走り抜けましょう!

Writer こばん

愛車は空色のスーパーカブ110(名前はソラコ)。全国を走り、瀬戸内海に惚れて岡山に移住。WEB メディア「平日バイク」でライダーたちを取材し発信中Instagram →X(旧Twitter)

お久しぶりです! 岡山在住のカブで旅するフォトライターこばんです。以前、岡山の名所や名物を紹介するコラム「晴れの国ツーリング」をこちらで書かせていただいていました。今回からスタートするのは「きんさい広島 のんびりツーリング」!愛車の空色スーパーカブ「ソラコ」と広島を巡り、どんどん紹介していきますよ。

初回となる今回は、私が広島で一番……いえ、忖度なしに言い切りましょう。日本で一番好きなツーリングスポットを紹介します。原付ライダーさんなら、納得してくれる人も多いのではないでしょうか。そう、原付の聖地とも呼ばれる「しまなみ海道」です!

広島と愛媛の県境にあたる多々羅大橋。しまなみ海道の橋はどれも白で青空に映える。それぞれの形の違いも楽しい

正式名称は「瀬戸内しまなみ海道」。広島県尾道市から愛媛県今治市まで全長約60kmを、島々と7つの橋で結ぶ、まさに「海の道」です。穏やかな瀬戸内海に浮かぶ島々と、そびえる橋の絶景を眺めながら走ることができる最高のツーリングスポット。どんな乗り物で訪れても楽しめますが、私のイチオシは125cc以下の原付バイクで走ること。なぜなら、各橋には自転車・歩行者専用の道路が整備されているだけでなく、「原動機付き自転車道(通称:原付道)」があるのです! 自動車や中型以上のバイクは高速道路を走ることになるのですが、原付バイクはこの「原付道」を走ります。原付バイクを持っていないライダーさんもぜひ、レンタルバイクをしてでも、しまなみ海道は原付バイクで走ってほしい!

原付道は、入口を探すのも楽しみのひとつ。高速道路とは別の場所に入口があるため、「原付道入口」と書かれた標識を探しながら島を走るのです。標識が見つけられずにうろちょろしたこともありますが、それもまた冒険のようで楽しい!(時間に余裕をもっていきましょう。)標識を見つけたら、原付用の細い道を橋の入口まで駆けあがります。橋の入口か出口に料金所があります。橋を渡るのに必要な料金は、50円〜200円。安い! 小さなお賽銭箱のような箱に、チャリンと投げ入れます。私は小銭が足らなくなり、千円札を入れたことも……。原付道を走る際には、50円玉をたくさん準備するのをお忘れなく! もしくは50円券10枚綴りの「しまなみ海道原付チケット」が観光案内所などで販売されているようです。

原付道を走っていると出会う、小さな料金所。橋の入口か出口に設置されている。50円〜200円と橋によって料金が異なる

橋によりますが、原付道はたいてい、高速道路よりも外側にあります。なので、瀬戸内海の多島美の風景をよりダイナミックに感じられますよ。通勤時間には島々を日常的に行き来しているのであろう地元の方も多く、島の日常を体感できます。気ままに「ちょっとこの島、走ってみよう」と寄り道できるのも、原付道のいいところ。

各島にはぐるりとのどかな道が海沿いに続きます。橋と愛車の写真がたくさん撮れますよ。青い海、青い空と、白い橋。日中の絶景も素晴らしいですが、日の出・日の入りの時間帯もまたドラマチック。広島県生口島の「瀬戸田サンセットビーチ」や愛媛県大島の「亀老山展望公園」など、しまなみ海道には夕日の絶景スポットも点在しています。夕景や澄んだ朝の景色を楽しむために、1泊するのもいいですね。旅館で海の幸を堪能するのもオススメです!

愛媛県大島と四国を結ぶ来島海峡大橋と夕日。この日は大島の宿に宿泊し、しまなみ海道の夕日と朝の風景を楽しんだ

しまなみ海道は全国からサイクリストが訪れるほど人気のサイクリングスポットでもあります。ただ、橋を渡るには毎回、丘を駆けあがる必要があり、自転車だと初心者の方は特に大変。その点、原付バイクだとラクにのぼれるので、やっぱりしまなみ海道を満喫するには原付バイクが最強なのではないでしょうか!原付ライダーではない方も、レンタルバイクでぜひ走りにきてください。

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