
雨中の道のりで感じた“仲間との冒険”|SSTR2025実走レポート
多くのライダーが参加する国内最大規模のツーリングラリーイベント「SSTR」。各地を巡り、その土地の空気や自然を身体で感じながら千里浜なぎさドライブウェイを目指す道のり。走った先に、何を感じるのか。自分に起こる感情を楽しみに出発しました
BikeJIN vol.270 8月号
写真/逢坂聡 文/編集部
初参加でも楽しめる!SSTRロングツーリング体験記
二輪免許を取得してからおよそ2年。少しずつ慣れてはきたけれど、ロングツーリングの経験はまだまだ乏しい編集部・カザマ。200㎞を超える距離を走ったのは、たぶんまだ片手で数えるくらい。念願のSSTRに参加できることになったのはいいものの、やっぱり不安が……。さらに出発予定日の10日ほど前から何度天気予報を見ても、その日は雨マーク。「途中で疲れたり、不安なら無理はしない」的スタイルな僕は無事にゴールできるのだろうか……。
それでも、ルートや立ち寄りスポットを決めていくごとに気持ちは高揚していきます。対策を進めていくごとに少しずつ懸念も解消。準備や計画を立てることもツーリングの楽しみだと実感しながら、出発当日を迎えたのでした。
SSTRのミッション
①:日本海の反対側となる海岸を、当日の日の出時刻以降にスタートする。
②:SSTR運営委員会が選出した「指定道の駅」の中から1カ所以上に立ち寄る。
③:「指定能登半島地震被災地応援ポイント」の中から1カ所以上に立ち寄る。
④:②と③を含む立ち寄りポイントで計15ポイント以上獲得する(②と③以外のSA/PA、②以外の道の駅、自然災害伝承碑ポイント、岬ポイント、びっくりボーナスポイント)。
⑤:石川県「千里浜なぎさドライブウェイ」に、同日の日の入り時刻までに到着する。
今回のSSTRメンバー
今回はモンベル広報部の皆さんとともに参加。関東在住の安田さんとともに出発し、関西を出発する佐藤さん、山本さんと途中合流する計画。雨予報なので、モンベルのバイク用レインウエア・ストームバイカージャケットとパンツを全員お揃いで着用




次々に変わりゆく景色がSSTRの醍醐味|SSTR2025実走レポート②

今回の出発地点に選んだのは、静岡県清水市にある〝クア・アンド・ホテル 駿河健康ランド〞。このホテルでは、SSTR参加ライダーに向けてスタート専用エリアを設けたり、割引サービスがあったりとホスピタリティ十分。当日の朝は若干の肌寒さを感じる気温で、予報どおりあいにくの曇り空。日の出を拝むことはできませんでしたが、ホテルが用意してくれた軽食やコーヒーを飲みながら、同行する安田さんとルートの最終確認。インカムの通話テストもして、日の出時刻の4時44分に多くのSSTRライダーとともに、出発しました――
SSTR千里浜ゴールへ!雨と絶景の白川郷〜内灘サンセットツーリング|SSTR2025実走レポート③

ここからは白川郷方面を通り、石川県を目指して走ります。国道156号を北上していくと湖水面積が約8.8㎢の巨大な御母衣湖が見えてきました。ここは日本初のロックフィル式ダム「御母衣ダム」により形成された湖で、周囲の山々を含めた雄大な景色を見ながら走ることができます。ただ、この日は残念ながら雨。誰かがインカム越しに「天気が良ければ最高の景色だよね」と呟きましたが、「天気が良い日にまた同じメンバーで走りに来る理由になるかも」と、僕は勝手にプラスに捉えていました――