桜も満開!春の紀伊国で桜鯛&ご当地麺|多聞恵美ルポ/和歌山県・和歌山市

徳川御三家のひとつ紀州藩の城下町として栄えた紀伊国・和歌山。鯛の町・加太で、いまが美味しい桜鯛を絶景と一緒に満喫して、桜が満開の紀三井寺、そしてお約束の和歌山ラーメンの老舗へ!春とグルメ満載の和歌山で、この春一番のツーリングに出発

鯛の町・加太から和歌山の城下町へ

毎年、3月の大阪モーターサイクルショーが終わると、「春のツーリングのシーズン到来!」って感じがします。今回のうまいもんは、そんな春らしさを求めて、紀伊国の和歌山に行ってきます。と、その前にご報告! うまいもんのロケでも使っているオージーケーカブトさんのエアロブレイド6オリジナル「TAMON」。この特別にデザインしてもらったヘルメットが、今年の6月ごろに発売されることが決定しました。早速、そのヘルメットを被って、和歌山に向かって出発します。

まずは鯛の町として知られる和歌山市北部の港町・加太に向かいます。阪和自動車道の泉南ICから国道26号、そして海沿いを走って40分ほど、休暇村紀州加太さんでお昼ご飯。

館内にあるオーシャンダイニング「紀伊の国」は、和歌山の旬の食材を使った料理を気軽に食べることができるレストラン。ここの魅力は、なんと言っても店内から見える海景色。目の前に広がる友ヶ島や淡路島など紀淡海峡の景色は、これだけでも「ここに来る価値あり」なほど。もちろんお料理も最高です。とくにこの時期オススメなのが、鯛料理。一年中食べることのできる鯛ですが、産卵を前に栄養を蓄えた春の鯛は、桜鯛と呼ばれて、秋の紅葉鯛と並んで、とても美味しいそうです。その鯛を使った、あら炊きからお造り、サラダまで味わえるのが鯛御膳。刺身から炙り、そして漬けと、お造りだけで三つの鯛の味が楽しめちゃいます。あら炊きも味がしみていて、まさに鯛尽くし。和歌山のグルメイベントで優勝した鯛ラーメンなんかもあって、さすが鯛の町の休暇村って感じです。ちなみに休暇村さんでは、加太淡嶋温泉紀州加太「天空の湯」という温泉も日帰りで利用できます。露天風呂からの景色も最高なので、時間に余裕のある人はぜひ一度入ってみてください。

休暇村 紀州加太

紀淡海峡を一望する高台にある休暇村。友ヶ島など加太ならではの景色が広がる加太淡嶋温泉 紀州加太「天空の湯」&オーシャンダイニング「紀伊の国」は日帰り利用もOK。春が美味しい桜鯛のランチの後は、インフィニティな絶景温泉でツーリングの汗を流そう
鯛御膳 3600円(※6/1以降3700円)
名物の鯛のあら炊きに鯛のサラダ、そして炙り、漬け、刺身の3種の鯛のお造りの盛り合わせなど、まさに鯛尽くしの人気御膳。ドリンクバー付き
鯛ラーメン 1600円(※6/1以降1700円)
2018年に開催された和歌山のグルメイベント「食祭WAKAYAMA2018」でグランプリを受賞した看板メニュー。鯛の骨をじっくりと煮込んだスープは鯛の旨みが凝縮。トッピングの鯛の漬けも絶品。ミニしらす丼付きでボリューム満点。ドリンクバー付き
紀淡海峡と湯面の一体感が楽しめる加太淡嶋温泉 紀州加太「天空の湯」のインフィニティ風呂。目の前に友ヶ島などの絶景が広がる加太を代表する絶景温泉の一つ

和歌山県和歌山市深山483
TEL073-459-0321
営業時間:
オーシャンダイニング「紀伊の国」
11:30〜14:00(LO13:30)
加太淡嶋温泉 紀州加太「天空の湯」
日帰り入浴12:00〜15:50(最終受付15:00)
定休日:なし※6/23〜6/27はメンテナンス休館
入浴料:日帰り1300円
※6/1以降1500円
https://www.qkamura.or.jp/kada/

旬の鯛料理を満喫した後は、休暇村さんから少し移動して、加太の港町を散策。沖合には友ヶ島という無人島もあって、船で渡ることもできるそうです。

大阪(岬町)と和歌山(加太)を結ぶ県道65号。加太に近づくと友ヶ島など紀淡海峡の景色が道沿いに広がる。道沿いには海釣りのスポットとして人気の「道の駅 とっとパーク小島」などもある

今回は時間がないので、友ヶ島などは次の機会に置いといて、再びバイクで走って和歌山の市街地へ向かいます。

友ヶ島
紀淡海峡に浮かぶ地ノ島、虎島、神島、沖ノ島の4つの無人島の総称。なかでも加太港から船(友ヶ島汽船)で渡ることのできる沖ノ島には、大戦中の砲台跡などが点在。アニメなどの聖地として人気だ

雛祭(雛流し)の祭事や人形供養で知られる淡嶋神社など見どころ満載の加太の港町を散策

和歌山城や遊園地(ポルトヨーロッパ)など和歌山市内は観光名所が盛りだくさんですが、春にオススメなのが紀三井寺。紀州徳川家の繁栄を祈願した寺として知られますが、この時期有名なのが桜。231段の石段(ケーブルカーでも登れるのでご安心を!)を登った先に広がる和歌浦湾を望む境内には、気象台の桜の標本木があって、毎年桜の開花が近づくと関西では連日ニュースなどで中継されるほど。「近畿地方に春を呼ぶ寺」と言われるほどの桜の名所なんです。残念ながら取材の時は、桜もまだまだつぼみ状態でしたが、ちょうどこの本が出る頃には、見頃を迎えているそうです。寺の名前の由来ともなった名水「三井水」や、景色抜群のカフェなんかも境内にあって、桜以外の時期でも楽しめます。

紀三井寺

西国三十三ヶ所観音霊場の第2番札所として知られる770年創建の寺。境内にある三つの井戸から湧き出る三井水は名前の由来となったとされる日本名水百選の一つ。また本堂前の桜は気象台の標本木で「近畿地方に春を呼ぶ寺」として親しまれ、3/20〜4/20には桜祭りも開催する
境内にある「天空かふぇ」では、和歌山市の景色を見ながら、三井水の一つの楊柳水(健康長寿の水)で淹れたコーヒー(400円)などが味わえる ※水曜・木曜定休
ぜんざい550円
甘酒500円
お抹茶550円

和歌山県和歌山市紀三井寺1201
TEL073-444-1002 
参拝時間:9:00〜17:00
※ケーブル利用時間8:30〜16:30
定休日:なし 
参拝料:徒歩参拝無料
※ケーブル利用者は400円別途ケーブル利用料必要
https://www.kimiidera.com
※二輪車は桜門横の専用駐輪場を利用

ここまで加太、紀三井寺と和歌山市の定番スポットを巡ると、次にくる定番と言えば、そう和歌山ラーメン。うまいもんでも一度ご紹介した井出商店さんへ再びおじゃまします。

この井出商店さんは、和歌山ラーメンと言えば井出商店と言われるほどの老舗&人気店。平日でも行列ができるほどのお店は、店の中に入る前から、「これぞ和歌山ラーメン」っていう豚骨醤油スープの香りが漂います。私が井出商店さんに初めて来たのが、もう10年以上も前。暖簾をくぐると、お店の雰囲気はもちろん、ご主人もお元気で、なんかここだけ時間が止まっている感じです。

井出商店

昭和28年に先代が始めた屋台がルーツの和歌山ラーメンの人気店。豚骨をベースに鶏ガラを強火でじっくりと煮込んだ濃厚な豚骨醤油スープは、和歌山ラーメンを代表する味。脂の旨みを活かした肉厚のチャーシューと細めのストレート麺との相性も抜群
中華そば800円
豚骨を主体に鶏ガラから取った1番ダシから3番ダシをブレンドした濃厚な豚骨醤油スープ。丼に口をつけて、スープをするのが屋台風スタイル。和歌山ラーメン定番のサイドメニュー・鯖の早すし(150円)と一緒に食べたい
和歌山県和歌山市田中町4-84
TEL073-424-1689
営業時間:11:30〜22:00(LO21:30)
※麺が無くなり次第終了
定休日:木曜 
https://ideshoten.stores.jp

で、ラーメンはというと、これまた昔のまんま。見た目ほどクドくないけど、一口すするとガツンとくる濃厚な豚骨醤油のスープ。これが細めのストレート麺に絡んで、みるみるお箸が進みます。そして忘れていけないのが、早すし。豚骨醤油のスープと、あっさりとした早すしは、これ以上ないベストカップル。スープをすすって、早すしをひとかじり。また、すすって、かじる。この無限ループが止まりません。気がつけば最後の一滴まで美味しくスープをいただきました。ちなみに井出商店さんの中華そば。お土産用ラーメンもあって、お店はもちろんホームページからも購入できます。自宅でスープの無限ループを楽しんでください。

加太へは阪和自動車道泉南ICから第二阪和国道(国道26号)〜府道752号〜県道65号を南下。そのまま県道65号〜県道752号〜国道42号を南下すると和歌山市街地へと到着する。帰りは和歌山ICから阪和自動車道へアクセスすると便利だ

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