
人気を二分するハーレーのNEWモデルが登場!
ハーレーの人気クルーザー「ブレイクアウト」と「ローライダーST」に試乗。所有欲か旅の快適性か、2台の魅力を比較
■ BikeJIN vol.272 2025年10月号
写真/ハーレーダビッドソン ジャパン 文/編集部
問:ハーレーダビッドソン ジャパン TEL0800-080-8080
所有欲か旅性能か――どちらを選ぶ?
ブレイクアウトとローライダーST。いずれもハーレーを代表する人気クルーザーだ。今回、新たなモデルに試乗する機会を得たので両モデルに乗った感想をお伝えしよう。

まずブレイクアウトは、そのルックスがすべてを物語っている。長く伸びたフォークに極太リアタイヤ、メッキで輝く存在感は唯一無二。スロットルを開けた瞬間、「グワッ」と前に出る加速が痛快で、走り出してすぐに「これぞハーレー」とうなってしまう力強さがある。そのルックスから街乗りでも注目度も抜群だ。

一方、ローライダーSTは機能性とルックスを両立させている。フロントフェアリングが風をうまくいなしてくれるので、高速域でも疲れが少ない。そして何より印象的だったのが、ハンドリングの軽さ。思ったよりも軽快にバンクし、走りのリズムを作るのが楽しいバイクだと感じた。
両モデルとも3種類から選択できるライドモードを備え、走る楽しさの幅も広がっている。どちらもハーレーらしさを感じられるモデルだが、一言で表すなら「所有欲抜群のブレイクアウト」「旅のベテランも満足のローライダーST」といった印象を受けた。あなたはどちらを選ぶ?
極太リアタイヤが異彩を放つカスタムクルーザー【BREAKOUT】

Specifications
エンジン:Milwaukee-EightR 117カスタム(空油冷4st.V型2 気筒 1923 ㏄)
最高出力:103HP/5020rpm
最大トルク:168Nm/3000rpm
車重:309kg
シート高:665 ㎜
燃料タンク容量:18.9L
タイヤサイズ:
F=130/60B21 63H BW
R=240/40R18 79V BW
価格:345 万1800円~

クラシカルなクルーザーラインと21インチのフロントホイール
フロントには300㎜ディスクブレーキを備え、優れた制動力を発揮。片側2本出しの2-Into-2エキゾーストシステムはクラシカルなルックスとハイフローパフォーマンスを両立

改良されたスイッチ周りはクルーズコントロールやライディングモードの切り替えといった操作を直感的に行える配置となっている

視認性とルックスを両立したアナログメーターは、ライドモード(レイン・ロード・スポーツ)のほか、ガソリン残量なども素早く確認可能

ブレイクアウトの代名詞ともいえる240㎜の極太リアタイヤ。走行時の安定性はもちろんのこと、加速時には、広い接地面を維持しながら路面に最大限のパワーを伝えてくれる
トルクフルでハイパフォーマンスな旅の相棒【LOW RIDER ST】

Specifications
エンジン:Milwaukee-EightR 117ハイアウトプット(空油冷4st.V 型2 気筒 1923 ㏄)
最高出力:114HP/5020rpm
最大トルク:173Nm/4000rpm
車重:323kg
シート高:715 ㎜
燃料タンク容量:18.9L
タイヤサイズ:
F=110/90B19 62H BW
R=180/70B16 77H BW
価格:322 万800 円~

エンジン、マフラー、ホイールといった金属部はクロームとブラックから選択可能で、それぞれにカラーリングが用意されている

西海岸のカスタマイザーから着想を得たフレームマウントのフェアリングは、空気の流れを改善し風による疲労を軽減。サイドパニアの容量は合わせて56L

多機能デジタルディスプレイを内蔵したアナログスピードメーターは、ギアシフトインジケーター、ライドモードを視認できる

車体側面にはUSB-Cポートを備えている。電子デバイスのバッテリー残量を気にしなくていいので長旅の心強い味方となる