【BELRAY】US発過酷なモータースポーツで真価を発揮する老舗ブランド

エンジンの性能を100%発揮させ、かつパーツなどの金属同士の摩耗を防ぐ役割、エンジンオイル。ブランドごとにそれぞれエンジンを守り、性能を発揮するべく特徴がある。そんなエンジンオイルを編集部が実際にテストをしてリポート!

アメリカ・ニュージャージー州に本拠を構える老舗オイルメーカーのベルレイ。1946年の創業当初はベーカリーオーブン用潤滑オイルを生産していたが、その後1980年代のロードレース界ではケニー・ロバーツやフレディ・スペンサーといったレジェンドの活躍を支えたオイルとしても知られる。バイクのみならずアメリカ空軍や食品製造設備などにも採用されており、その信頼性は抜群だ。

オフロードバイクのジャンルでもベースオイル性能の高さは高い評価を受け、かつてはハスクバーナモーターサイクルズの純正オイルとして採用されたこともある。

4ストロークモデル用オイルの最高峰が、今回テストした「WORKS THUMPER Racing Synthetic 4T Engine Oil」だ。100%化学合成油で、合成エステルをベースオイルに採用し、高温や高ストレスといった過酷な状況にさらされるエンジンを保護し、最適なパフォーマンスを引き出してくれる。クラッチ保護性能も極めて高く安心感があり、扱いやすいエンジン特性はライダーフレンドリーと言える。

本誌宮崎のAXCR完走を支え続けたエンジンオイル!

2014年から2019年までの間に6度のAXCR(アジアクロスカントリーラリー)走破を支えてくれたのが、ベルレイのワークスサンパーだ。2,500kmに及ぶ長丁場のレースは、一般的なダートからマディ、川渡りやダストにスコール、さらにリエゾンでの高速長距離移動まで、多様で過酷な環境にさらされる。

しかし、その中でもエンジン特性の扱いやすさや変化のなさ、ギヤオイルとしての性能、そしてエンジンダメージ保護の面において大いに助けられたのである。

IMPRESSION 本誌編集部 宮崎大吾

今回のテストはHonda CRF250RXにPro Honda → Hiroko → BELRAYの順で行った。どれも個性が異なり非常に面白い。とにかく軽く吹け上がるHirokoに比べると、そこまでの軽さはないものの、扱いやすさは抜群だ。

テストコース|成田モトクロスパーク
テストコース|成田モトクロスパーク

中速域でのトルクが強いため、セクション間の繋がりがとてもスムーズ。それでいてストレートでの加速や高速域での伸びも優れており、オールラウンダーぶりを再認識した。細かいターンでのレスポンスやツキも絶妙で、リズムよく走れる。エンデューロとの相性も抜群だ。

過酷なラリーでエンジン保護性能を証明

2014~2019年のアジアクロスカントリーラリーに参戦した本誌・宮崎は、エンジンやクラッチ、ミッション保護性能の高さを実感した。2016年にはオイル無交換で完走を果たし、帰国後にアルタイヤモーター(当時ハスクバーナ東名横浜)の大崎代表にエンジンを開けて確認してもらったところ、シリンダー内のクロスハッチ、ギアのドッグ部、ピストン、ピストンピン、さらにクラッチやフリクションプレートの状態も良好だった。

FI搭載車の場合、未燃焼ガソリンが送り込まれやすく、アクセルの開け閉めが多いラリーではガソリンによる希釈が起こりやすい。それを踏まえると、ベルレイのエンジンオイルが持つ保護性能の高さは特筆に値すると言えるだろう。

ワークスサンパー・レーシング 合成エステル4Tエンジンオイル
¥5,060(税込・1L)
100%科学合成油
SAE規格:10W-50、10W-60
API規格:SN
JASO規格:MA2

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