
【FANTIC XE300】乗りやすくて疲れづらい! 圧倒的なコンパクトさ【2025 エンデューロモデルインプレッション】
2022年エンデューロGP、EICMAでデビューしたXE300は、ヤマハYZの車体にFANTIC・ミナレリオリジナルの2ストローク292.9ccエンジンを搭載したモデル。EURO5に適合する高品質公道レーサーを、本誌初インプレッション!
TEST RIDER/N.Watarai 渡會修也
PHOTO/T.Hasegawa 長谷川徹 TEXT/D.Miyazaki 宮崎大吾
FANTICモデル問い合わせ先/MOTORISTS LLC. https://motorists.jp
乗って感じる車体サイズと安心感。「そうだ、ヤマハだ」。他の外車モデルに比べて断然コンパクト。車両単体で見たら小さくは見えないんですけどね。
そしてモード切替がついてはいますが、基本的にエンジン特性は穏やかで扱いやすいです。どっちも予想外で驚きました。本当、クセのない扱いやすい300です。難所だと若干スプリングの硬さはありますが、それも想定内。スピードセクションでもジャンプの着地で入りすぎることもなく、優しい反発感で前に押し出される感覚です。
このエンジンは初めて乗りましたが、他のエンデュランサー300ccと比較して同等。特別パワフルとかではないけど、インジェクションによるセッティングもあって、優しい特性で疲れづらいです。もっと尖ったものを想像していたのでビックリです。
コーナーでのフロントの接地の良さは、今のところ乗った2025モデルでは一番。トラクションコントロールも狙ったときはスライドできますし、加速のときはギリギリのスライドで前に出してくれる。とにかく乗りやすく疲れづらいです。是非試乗してみてください。
FANTIC XE300





メインフレーム、スイングアームはYZの車体を流用している。ホイールはYZのハブとEXC ELリム(YZはD.I.D)の独自の組み合わせだ


オリジナル仕様のKYBサスペンションを搭載。バネレートはYZよりもレートが高く北米仕様に近いが、ダンパーの働きにより、硬さによるネガが試乗では全く感じられず、動きが非常にスムーズだった。ハンドルバーは低め、ステムはオリジナルで、2ストYZよりもネックを立ててクイックに曲がりやすい特性となっている

ラジエターファンも標準装備される
全長×全幅×全高 | 2,140×825×NA mm |
シート高 | 970 mm |
軸間距離 | 1,485 mm |
フレーム形式 | アルミセミダブルクレードル |
エンジン形式 | 水冷2ストローク単気筒 |
内径×行程 | 72.0×72.0 mm |
圧縮比 | 11.5:1 |
排気量 | 292.9 cc |
始動方式 | セル式 |
燃料供給装置 | Indirect with double injector |
変速機形式 | 5速 |
燃料タンク容量 | 9.0 L |
重量 | 107 kg |