
【ホンダ CB1000F Concept】復活のF|伝説的なカラーを纏って大名跡が再興
PHOTO/S.MAYUMI TEXT/Y.FUJITA
問/本田技研工業
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国産ネイキッドの王道を受け継ぐ4気筒1000㏄
ホンダのコンセプトモデルであるCB1000Fコンセプトが、3月21日から開催された大阪モーターサイクルショーの会場でベールを脱いだ。そのカラーリングは、往年の名車CB750Fや、AMAスーパーバイクでフレディ・スペンサーが駆り、数々の勝利を獲得したCB900Fをモチーフにしていることは言うまでもない。
それに加えて、当時のバイク界を取り巻く状況と今回のコンセプトモデルの登場には、ある種の共通点があることも見逃せない。
CB750Fが発売された’79年当時、カワサキはZ1(900スーパー4)の後継機であるZ1000やZ1-Rを販売し、リッタースポーツバイクに先鞭をつけていた。この成功を後追いするように、国産各社は大型ネイキッドを開発。高性能な直列4気筒エンジンとツインショックを採用した大型ネイキッドは、日本製バイクの代名詞になっていった。

しかし、厳しい排ガス規制の影響もあって2010年代には多くのモデルが終売となっている。
こうしたスポーツ性の高さを強みとしていたモデルに代わり、現在の大型ネイキッドカテゴリーを牽引しているのが、Z1の雰囲気を纏って’17年にデビューしたZ900RSだ。’18〜’23年まで6年連続で大型バイク販売台数で首位を獲得し、4気筒ネイキッドカテゴリーにネオクラシックという概念を定着させた。
今回発表されたCB1000Fコンセプトは、そんなZ900RSに真っ向勝負をかけているような印象を受ける。ベース車はおそらく今年発売されたCB1000ホーネットで、これに丸形1灯ヘッドライトや角張った燃料タンク、跳ね上がったテールカウルとダブルシートなどを装着。これらの造形は’20年に発表されたCB-Fコンセプトから引き継いでいるが、市販に向けた作り込みはかなり進んでいる。
40年以上前にZシリーズを超えるべく開発されたCB750/900F。そしてZ900RSに触発されるように生まれたCB1000Fコンセプト。ZとCBのライバル関係は、これからも続いていく。









