
年末の慌ただしさを乗り切る!トラブルを防ぐ「深呼吸と整理術」|ハーレー和尚のバイク説法
12月、師が走るほど忙しい師走は、トラブルや事故が起きやすい時期です。本瀧寺のシュウケンが、悪循環に陥らないための「深呼吸と行動前の整理」の重要性を説きます。特に年末の運転は、イライラによる事故を防ぐため「急がば回れ」の精神を大切にしましょう
今月の一言:師走
本瀧寺のシュウケンです。早いもので、皆さんがこの号を読まれる頃には、今年も残りひと月を切っていることでしょう。12月は和風月名で『師走』と言われ、読んで字の如く“師”が“走る”ほど、一年の中でも一番忙しい月だとされています。
ここで言う“師”とは、一般的に僧侶のことを指します。諸説ありますが、年末の法事、法要などで僧侶が慌ただしく走り回る様子から、『師走』と言われるようになったそうです。実際、私自身も12月には、走り回りこそしませんが、煤払いやお正月の準備をはじめとした寺の行事、お参りに来られる方への挨拶などで慌ただしく過ごすことになります。
このように忙しい時に限って起きてしまうのが、様々なトラブルや失敗です。過去、私も忙しさにかまけて予定をしっかりと管理できず、約束や用事などを被らせてしまったことがあります。一度、トラブルや失敗が起きてしまうと、その対応に時間をとられ、一層慌ただしくなると言う悪循環に陥ってしまいます。以来、私は忙しい時ほど、何か用事をする前に一度深呼吸をするように心がけています。そして行動する前に、「なになにを最初にして、次になになにをやろう」など頭の中でやることを整理します。
出かける時もそうです。忙しい時には直前まで用事をしていて、ついついギリギリの時間に出発することになってしまいがちです。で、遅れそうになってイライラしてしまう。イライラしながらクルマやバイクを運転すると、何一つ良いことはありません。事故なく無事に目的地に到着するように、時間に余裕を持って出発するのが一番です。“急がば回れ”。慌ただしさから起きるトラブルを防ぐ方法は、この一言に尽きます。
これから年末に向けて、お寺だけでなく世の中全体が慌ただしくなっていくかと思います。道路を走っていても、他の車両のイライラが伝わってくる時もあります。こう言う時が、一番事故が起こりやすいのです。自分自身が安全運転を心がけていても、貰い事故に遭うこともあります。できれば不要不急のお出かけは避けて欲しいのですが、バイクを運転する際はいつも以上に慎重になってください。
昔から「終わりよければ全て良し」と言います。良いことや悪いこともいろいろあった一年だったことでしょう。何はともあれ何事も無く年を越すことが一番大切なことです。今年も残りわずかですが、事故などもなく無事、新しい年を迎えてください。合掌

一年でもっとも交通事故が多いとされる12月。京都府警のポリスまろん、大阪府警のケイ(警)ちゃんも交通事故注意を呼びかけている。写真は9月13日に本瀧寺で行われた大阪府豊能警察署と京都府亀岡警察署合同の秋に交通安全運動イベントより

12月20日の「煤払い」や年明け元旦の「ご祈祷」など、本瀧寺では年末年始に向けてさまざまな行事が行われる

