長期的なコスパだとガレージハウス!?〝夢のガレージ〟を実現するのは今!

バイクライフは、どこに愛車を置くかで快適さが変わる。ガレージ付き一軒家か、敷地内ガレージか、レンタルガレージか、3つの選択肢を、夢と現実、かかるコストのバランスから考えてみたい。これからの30年、バイクとの付き合い方が見えてくるはずだ

決断は早めが吉!生活に合わせた選択を

バイクは単なる移動手段ではなく、「自分の時間」を象徴する存在だ。そこで欠かせないのが、愛車を迎え入れる〝巣〞としてのガレージ。雨風や盗難から守るシェルターであり、工具を並べてコーヒー片手に過ごす小さなアジトでもある。ガレージを持つということは、バイクと向き合う時間を自分の生活の中心にそっと据える、バイクライフをより充実させる選択肢だ。

しかし、その選択は慎重に自分のライフスタイルと照らし合わせて決めていかなければならない。ガレージには、大きく分けて3つのスタイルがある。まずは、住まいと一体化した「ガレージ付き一軒家」。玄関から数歩で愛車と対面でき、すぐに気兼ねなくバイクをいじることができる。老後まで見据えた〝終の住処+バイク基地〞としては理想形だが、そのぶん住宅ローンも含めた初期投資は大きい。だが、総合的に考えると最もコストパフォーマンスも満足度も高くなる。

次に、既存の家の敷地に設ける「簡易ガレージ」。既製品のボックスやプレハブを設置すれば、比較的少ない費用で雨風と視線を遮り、工具もパーツもまとめて置ける。〝今の家でこれからもバイクと暮らす〞という人には、もっとも現実的な選択肢だ。

そして、賃貸住まいや転勤の可能性のあるライダーに向くのが「レンタルガレージ」。初期費用がほとんどかからず、引っ越せば別のガレージへ移ればいい。万が一、バイク熱が冷めたら契約をやめることも簡単だ。一方で、自宅から距離があると「少しだけ整備」のハードルは上がるし、長い年月でならすと支払総額はそれなりになる。

人生の残り時間を意識し始める40代から70代こそ、自分にとって無理のないかたちでガレージという小さな夢を形にしてみたい。その決断をするのは、早ければ早いほうがいい。シャッターを開け、今日も「ただそこにある」愛車を眺める。その積み重ねこそが、バイクライフの豊かさそのものなのだ。

現在40歳のライダーが70歳までバイクに乗ると仮定して……

残りのバイクライフはおよそ30年(360ヶ月)

TYPE A ガレージハウス(一軒家建築)

こんなライダーの選択肢
今の居住地に定住するつもり
住宅ローンの組み直しor建て替えのタイミングがある

費用の目安(30年):4000~6000万円
1ヶ月あたり:約16万6666円(居住費含む)

「住まい」と「バイク基地」を一体化できるガレージ付き一軒家の場合、雨風や盗難から守れるのはもちろん、工具やパーツ、ウェアの保管などもすべて自分好みのガレージを作り上げることができる。その一方で、住宅本体とは別にガレージ構造分のコストが上乗せされ、初期投資は大きい。また簡単には引っ越せないため、「このエリアで暮らし続ける」という人生設計とセットで考える必要がある

TYPE B 簡易ガレージ(自宅敷地内に)

こんなライダーの選択肢
建て替え等の予定がない
費用を抑えたい
カーポート設置もあり

費用の目安(30年):60~100万円
1ヶ月あたり:約2777円

いまの暮らしを大きく変えずにバイク環境だけをグレードアップできる現実的な選択肢だ。比較的少ない費用で雨風や視線から愛車を守れ、工具やパーツもまとめて置ける小さな作業基地を作ることができる。「この家でしばらく暮らす」前提ならコスパはかなり高い。ただし断熱性や防音性は本格ガレージに劣り、真夏や真冬は少し厳しいこともあるので注意したい

TYPE C レンタルガレージ

こんなライダーの選択肢
将来どこに住むかまだ読めない
すぐにガレージを利用したい
気軽にガレージライフ

費用の目安(30年):540万円
1ヶ月あたり:約1万5000円

初期投資をほとんどかけずに、バイクの保管環境を確保できる手軽な選択肢となるのがレンタルガレージ。賃貸暮らしや転勤の可能性があっても、安全かつメンテナンス等がしやすい環境を持つことができ、都合が悪くなれば契約をやめればいいという身軽さも大きな魅力だ。一方で月額料金を何十年も払い続ければ総額はそれなりの金額になり、身軽さと引き換えにコスパはやや劣る面もある

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