
吉田琉雲 17歳 諦めなかった初優勝【D.I.D全日本モトクロス選手権:近畿大会第5戦】
IAクラス2年目の吉田が躍動した。ベルズレーシング加入後プロライダーとしての目標が明確になり、ルーキーライダーながら輝きを見せていた吉田だが、今季大きく前進。転倒して逆転されても諦めない精神と、実力で初優勝をもぎ取ったのだ
PHOTO&TEXT/D.Miyazaki 宮崎大吾
奈良県に在住する吉田琉雲(Bells Racing)。#43をつけた昨季のルーキーイヤー、地元の名阪で吉田はIA2 ヒート1で4位に入り、その実力を見せつけた。当時本誌取材で「表彰台に上がり、実力を証明したい」と強い意志を語った。ジュニア、NA時代に他を圧倒した吉田は、小島庸平氏率いるBells Racingに加入し、プロライダーとしての高い目標を持ち邁進しているのだということがすぐに分かった。

今季第2戦SUGO大会では3位で初表彰台を獲得。そして迎えた第5戦近畿大会は勝利を求めた。本番コンディションを想定して、あえて雨の日の名阪で練習するなど、勝つための準備に抜かりはなかったと言う。
ヒート1、光る走りを見せていたもののマシントラブルで無念のリタイア。しかしヒート2でついに証明する時が来た。完全優勝を狙う中島漱也(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM TAKA)、田中淳也(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松)との三つ巴を展開し、トップを快走。想定外のスリップ転倒で中島にトップを奪われるものの、すぐに抜き返した。17歳の吉田は歓喜の初勝利を掴み取ったのだった。


