【トライアルISA野崎史高選手のトラテク】ハンドル幅以下の木々の間を軽快に抜けて、林間で差をつける Part01

山林で開催されるクロスカントリーエンデューロでは、ハンドル幅より狭い木と木の間をうまく通り抜ければ近道になる林間区間が必ず現れる。  しかし、無謀に突っ込んだら大惨事!  このセクションを知恵の輪のように潜り抜けて、差をつけるのだ!

PHPTO/H.Inoue 井上 演
TEXT/H.Kishizawa 岸澤秀夫

林間セクション攻略編! 木と木の間を抜けろ

クロスカントリーエンデューロで必ずといっていいほど現れる、「ここを通った方が近道」なセクション。例えば、斜度が急な坂、大小の石が敷き詰められたガレ場、丸太やタイヤ、木と木の間を走り抜ける林間セクションなどがある。  

この連載では、すでに急坂、ガレ場、丸太は克服済み!!(バックナンバーと泥遊びちゃんねるを参考にしてください♪)  ということで、今回は林間編!  

はじめに、木と木の間を通る際は木に激突しないように注意してもらいたい。ハンドルが木に当たってしまうとバランスを崩し、最悪の場合はグリップに添えた指を骨折してしまうこともある。市販のハンドガードなどを装着し、あらかじめ手やレバーを守る備えをしておくと良いだろう。  

今回の連載で想定する林間セクションは、バイクのハンドル幅(約800mm)以下で、ハンドルを切らなければ通り抜けられないほど狭い区間。その間を知恵の輪を通すようなテクニックで抜けることで、近道をゲットし、後続車と差をつけるのだ。  

その“知恵の輪テクニック”を本編で紹介しよう! 今回もトライアル要素を取り入れ、足付きは減点方式だ。

左右片方ずつのハンドルを通す

ハンドル幅以下の木と木の間を通り抜ける際にはまず手前に来る木に対してハンドルを曲げて先に通してしまう。その後に逆側のハンドルを通過させる。書くと簡単だが木と木の間でハンドルを左右に曲げる(きる)、ので下半身のふくらはぎ内側とステップをしっかりホールドして傾けるバイクを安定させたい。

フロントタイヤを通す場所が要!!

片方ずつハンドルを通すことだけではなく、タイヤの通過する位置も重要だ。木と木の間でバイクを傾けられるだけのマージンを作るために初めにハンドルを通す際にはできるだけアウトラインを通したい

よりかかってもいいけど…

木と木の間を抜ける際に足をつかないことを意識しすぎてよろけてしまうことも。木によりかかっても良いが、毎回だと疲労感を生むし、木と接触することで怪我を誘発する。なにより美しくない!

バイクをバンクさせる=ハンドルを交互に通しやすくする

ハンドル幅より狭い木と木の間を直立状態で通り抜けるのは物理的に無理。バイクをバンクさせて傾ければハンドルが斜めになるので通れる幅になる。

ただ、バンクさせればいいわけではなく、先にハンドルを通したい木の逆側の木寄りにバイクを通してやらなければならない。その際には木と木の間のアプローチ前のライン選びも重要となる(写真下はNGライン)。アプローチ〜間を抜ける〜脱出までの路面の凸凹による動きの乱れをを考慮しよう。

極低速で通過するのでクラッチ操作は繊細に行いたいので指は1、または2本で操作。できれば1本で!

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