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ダブルオーグラスギア開発インタビュー 「”専用”とはこういうこと」

バイクを走らせるときには、バイク専用メガネが必要だ――
ダブルオーグラスギアの代表であり、その発明者である檜垣昇彦さんが
そう感じたのは偶然でもあり必然でもあった
どのようにしてバイク専用メガネが生まれたのかを訊いてみた

偶然と必然が生み出したライディング専用メガネ

ダブルオーグラスギア代表 檜垣晃彦さん

独学で眼鏡開発を学び、ダブルオーグラスギアを2002年に設立。スポーツ用サングラスとメガネを専門に扱い、とくにバイクや自転車といったスピード系アイウエアを手がける

檜垣さんは幼少の頃からモトクロスに親しみ、16歳になると三ない運動真っ盛りにもかかわらず運転免許を取ってバイクに乗るようになった。そのままバイク好きが高じてサーキットへ通いだすと、レースに夢中となった。

「レース活動を続けたかったので、融通がききそうだからとバイク業界に就職したんです。でも土日もなかなか休めず、だんだんレースから遠ざかってしまいました」


 高校生の頃から視力低下に見舞われた檜垣さんは、当時からメガネをかけてのライディングに悩みをかかえていた。走行中にどうしてもズレてしまうし、ピントが合っている視界が狭い。


「メガネを逆さまにかけたり、ヘルメットに穴を空けてタイラップでメガネを留めたりしてました」 

それでも満足いく結果は得られず、悩みは残り続けたそうだ。二十代半ば、檜垣さんには独立してビジネスをするという目標を叶えるため、そのための方法を模索しはじめる。自分が持っている資金とそれに向けられる情熱、それでいて成功につながる業種は何か。条件をリストアップし、実現の可能性が高いと思えたのがアイウエアの製作と販売だったという。


「最初はスポーツ用サングラスからはじめました。でもきちんと作ろうとすると、請けてくれるメーカーがないんです」


 檜垣さんが作ろうとしたのは、視力補正機能を持つサングラス、いわゆる〝度付き〞だ。スポーツ用サングラスとなるとレンズが顔のカーブに合わせて曲面になる。曲面部が増えるほど、視力補正をきっちりと合わせるのが難しく、設計から製作まで緻密な計算と加工精度が必要だ。


「レンズメーカーに協力してもらい、あらゆる角度の曲率を調べて数値化していったら、ノート20冊分ほどのデータになったんです。フレームも最初から設計して作ったんですが、それでもプロトタイプをかけてみたら乗り物酔いのように気分が悪くなるほど視界が歪んだものになってました」


 そうした試行錯誤をしている最中、ふとした瞬間に「バイク専用メガネ」の必要性を感じた。レースに夢中になっていた頃の情熱と苦悩、人生を懸けてメガネ製作に取り組む努力と苦労がシンクロし融合したのだ。


「たまたま思いついたんです。自分のバイクライフも充実させたいし、製品化できればビジネスとしても全国展開もできる」


 思いついたのは偶然かもしれないが、幼少の頃からバイクを走らせ、走行時のメガネに悩まされ、そしてメガネ製作を生業とした檜垣さんだからこそ生まれた発想だ。それは必然でもある。曲面レンズに適切な視力補正を持たせる苦労はさらに続いた。レンズメーカーだけでなく、大学教授にも協力を仰ぎ、とくに視界側方の補正を数値化し、データを蓄
積していった。

「視力の差もそうですが、瞳孔間の距離なども個人差があります。データ収集も重要でしたが、レンズ製作技術が向上したことも、ダブルオーグラスギアでバイク専用メガネを製品化できたことに大きく貢献しています」


 レースほどのハードなライディングになるとヘルメット内部は発汗で高温多湿になる。樹脂フレームでは耐久性に難があるため、檜垣さんはフレームをチタンにした。


「正面以外の視界も歪みがなく、きちんとピントが合って見えることは、ライディングだけでなく普段使いにも適しています。洋服などは年単位で生産するので、いい物だからとまた買おうとしても同じ製品がなかったりします。メガも傾向としては同じなので、ダ
ブルオーグラスギアでは製品を継続生産するようにしています」


 メガネを作る際に検眼は欠かせず、ダブルオーグラスギアでは出張検眼サービス『トランクショー』を実施している。檜垣さんがそうした機会で感じるのは、ヘルメットを正しく被れておらず、そのためにメガネがズレたままになっている人が多いことだという。

京都の店舗で行っている検眼の様子。


「私自身そうでしたが、自分の視力に合ったメガネがあれば、バイクの本来の楽しさを感じられると思うんです。そうしたこともあって、最近はビジネスのやり方が変わってきました。もちろん利益は大切ですが、メガネが合わず悩みや苦労をしている人をサポートし
たい気持ちが強くなってきています。視界がきれいに見えれば、バイクはもっともっと楽しい。それをより多くの人に伝え、知ってもらい、体感していただきたいですね」


 ダブルオーグラスギアのレンズは、ライディングに必要な広い視界を確保するために一般的なレンズよりもカーブの強いものを採用している。しかし檜垣さんはそれに飽き足らず、さらなる広く良好な視界を求め、レンズのカーブをもっと強くした製品を開発中だ。


「ひとつ目標を達成すると、すぐにやりたいことが出てきてしまうんです。飽きっぽい性格なんですかね(笑)。現在販売しているRIDEはプロトタイプから数えて5型目ですが、レンズのカーブも含め、改良は続けていきます」


 檜垣さんの思いがどんなかたちで出てくるのか、今から楽しみだ。

DOUBLE O GlassesGAER

フレームカラーも豊富に揃い、好みのものを選べる。もちろん普段使いにも最適な視野を得られる

RIDING EYE WEAR Ride/2.0/Evo
価格 : 2万2000円〜
セット内容:フレーム、メガネクロス、メガネケース
※度付きレンズ等は別途料金がかかります
※写真はRideライディング専用として開発されたもので、3種類をラインナップ。

TRUNK SHOW

出張検眼サービス『トランクショー』は下記日程で開催。検眼はもちろんダブルオーグラ
スギア製品をその場で試用し、着用感を体感できる。メガネライダーは要チェックだ!

【 4月23日(土)・24日(日) 】
TRUNK SHOW in 石川
会場:ライコランド金沢店


【 4月29日(金・祝)・30日(土)・5月1日(日 )】
TRUNK SHOW in 東京
会場:ライコランドTOKYO BAY 東雲店


【 5月14日(土)・5月15日(日) 】
TRUNK SHOW in 岡山
会場:ナップス岡山店


【 5月28日(土)・5月29日(日) 】
TRUNK SHOW in 静岡
会場:ライコランド富士店

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