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ハーレー和尚のバイク説法「結集(けっしゅう)」

バイク寺として親しまれる大阪府能勢町にある「妙見宗総本山 本瀧寺」の執事長。40歳の時に大型二輪免許を取得。ショベルに乗るハーレー和尚として、バイク講話など交通安全普及に努める

 本瀧寺のシュウケンです。来る3月の15〜17日の3日間、大阪南港のインテックス大阪で、今年も「大阪モーターサイクルショー」が開催されます。私ごとで恐縮ですが、じつは今回のモーターサイクルショーでは初日3月15日の金曜日に、モータリストさんというファンティックやランブレッタなどのバイクを輸入・販売している会社のブースに出演させていただきます。当日はクロード・チアリさんの娘さんで、声優、タレントのクリステル・チアリさんとのトークショーなども予定しております。来場される方がいらっしゃいましたら、ぜひモータリストさんのブースに立ち寄ってください。

東京にショールームを構えるモータリスト合同会社。シュウケン氏もご祈祷などを行なったこともある
イタリアのスクーター「ランブレッタ」やイタリアの老舗メーカー「ファンティック」などの世界の輸入バイクを販売するモータリスト合同会社。今回の「第40回 大阪モーターサイクルショー2024」でも数多くのバイクを展示する。
https://motorists.jp

 私たちが日常で使う『結集』という言葉があります。ただ一つの場所に集まる「集結」とは違い、『結集』は人や物などが集まって、一つにまとまると言う意味が含まれています。通常の読み方は“けっしゅう”ですが、仏教では『結集』と書いて“けつじゅう”と読みます。お釈迦様の入滅後、仏教の教えに対して弟子の間で意見の違いなどが出たそうです。そこで教えを正しく伝えるために弟子たちが集まり、意見をまとめて仏典を編集した集まりのことを指します。

 十人十色と言う言葉があるように、人の数だけ好みや意見、考えなどがあります。好みはもちろん、自分だけの意見や考えを持つことはとても大切なことです。しかし、一人一人の人間が自分だけの意見や考えだけで行動していては、秩序が保たれません。勝手な行動で自分だけ満足できても、周りの人の幸せには繋がりません。仏教では自分一人だけの幸せはありえません。周りの人も幸福になって、初めて自分自身が幸せになるのです。

 今回のモーターサイクルショーでは、多くのメーカーや企業さんが新車や新商品などを発表されると思います。また来場される人も「新車を見たい」「イベントで○○さんに会いたい」など楽しみにしていることがたくさんあるでしょう。出展する側も来場する側も、さまざまな思いや考えがあります。しかし、私も含めて今回のショーに関わるすべての人の願いは一つ。“バイクを通じて幸せになる”です。具体的にどうすればその願いが叶うかは分かりません。多くの人が関わる大阪モーターサイクルショー。その集まりが、結集になることを願います。

 何はともあれ、コロナ終結後、初の大阪モーターサイクルショーです。コロナ禍では、なにかと不便を感じていた人もいたかと思いますが、今回はとにかく来場された方は目一杯楽しんでください。


合掌

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