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ボクも長年愛用している、ツーリングに最適なシステムヘルメットのお話です


フルフェイスの安全性と、オープンフェイスの開放感を合わせ持つ、一石二鳥のヘルメットがシステムヘルメット(フリップアップヘルメットともいいます)。

ボクはスモーカーなので、フェイスカバーを上げればヘルメットをかぶったままでも飲み物が飲めたりタバコが吸えるということもあって、SHOEIのJーACTORが1993年に登場して以来、ずっとシステムヘルメットを愛用しています。

特に高速道路を使ってロングツーリングに行くときなどは、オープンフェイスよりもフルフェイスのほうが何かと安心ということで、システムヘルメットをチョイスしています。

SHOEIの初代システムヘルメットが1993年に登場したJーACTOR。
それまで海外メーカー製しかなかったシステムヘルメットが非常に身近な存在になった

便利さに加えて、かぶりやすく脱ぎやすい工夫も施されています

また、ボクはメガネをかけていませんが、ヘルメットをかぶったままメガネの脱着ができることもシステムヘルメットのメリットのひとつ。そういえば、ネオテックになってインナーシールドを装備する以前は、サングラスの脱着が楽ちんだったのを思い出しました。

さらに、初代のJ-ACTORからワンタッチバックル→マイクロ・ラチェット・システムと進化しながら、ワンタッチで簡単に着脱できるタイプのアゴ紐を踏襲しているのも特筆したい点です。

ワンタッチバックル
JーACTORが採用していた、あごひもの長さを決めて、オス金具をワンタッチブラケットにはめるタイプのワンタッチバックル

マイクロラチェット
NEOTECから採用されたマイクロラチェット式のあごひも。さらに簡単になり、しっかり感、安心感も向上した

SHOEIは1993年からシステムヘルメットをリリースし、モデルチェンジごとにどんどん進化させてきました

SHOEIのシステムヘルメットの歴史はけっこう長くて、初代のJーACTORの登場以来、2000年にはシンクロテック、2007年にはマルチテック、そして2012年にネオテック、そして今年、最新型となるネオテックⅡが登場しました。

当然、新しいモデルが登場するたびにさまざまなところが進化しているのですが、いちユーザーとしてとても大きな進化を実感したのがネオテックでした。

SYNCROTEC
2000年に登場したSYNCROTEC。ベンチレーションが進化し、3DフルサポートインナーⅢが採用された

MULTITEC
ヨーロッパでも高い評価を受けた3代目のMULTITEC。フラッシュサーフェス化が進み、静粛性を向上させた

NEOTEC
インナーシールドやマイクロラチェット式あごひもを新採用したNEOTEC。徹底的な風洞実験により静粛性が大幅に進化した

NEOTECII
2018年に登場した最新型がNEOTECII。各部の進化に加え、専用コミュニケーションシステムとしてSENA・SRLが用意された

風洞実験施設での念入りなテストが、静粛性の高さを実現したのです

SHOEIは2010年に茨城工場の敷地内に風洞実験施設を設置。ここで新型のネオテックは徹底的なテストを繰り返して開発され、空力特性の向上や風切音の大幅な低減などを実現していました。

通常のフルフェイスヘルメットよりも、フェイスカバー(チンガードとも呼びます)がある分、若干大きめになるシステムヘルメットですが、この開発手順を踏むことで、非常に静粛性の高いモデルに仕上がっていました。風切音って、長時間のツーリングだと疲労に直結してしまうので、これはとても大きな進化でした。

最新型のネオテックⅡは、エアロダイナミクスやシールドの気密性、ベンチレーションをさらに向上させるとともに、フェイスカバーの2段階で全開できるようにして、2段階目はより強固にロックがかかるようになって、何かのはずみにフェイスカバーが落ちてくることを防いでいます。

安全で快適なヘルメットを追求するSHOEIが、茨城工場内に設置した風洞実験施設。NEOTECが登場したとき、ボクも体験させてもらった

最大風速230km/hの条件下で空力性能を徹底的に磨き上がることが可能。ヘルメット内のノイズも計測でき、静粛性の向上に大きな役割を果たしている

最新のネオテックⅡには、専用のインターコム、SENA・SRLが用意されています

そして、なんといっても今回の進化の最大のポイントは、SENAのネオテックⅡ専用インターコム・SRLが用意されたことです。あらかじめ、このインターコムを装着できるように帽体がデザインされていて、とてもスマートにインターコムを装着することができるのです。

いまどきは、ナビゲーションの案内や音楽を聴いたりと、スマートフォンがバイクに乗る際の重要なコミュニケーションツールになっていますから、スマホとつながるインターコムはどんどん重要な装備になってくるはず。今後は、スマホとバイクのメーターがどんどん連携するようになるでしょうから、インターコムはバイクに乗る際の必需品になるでしょう。

NEOTEC IIのために作られたSRL。装着も簡単で、空力性能を一切阻害しない

スピーカーがすっきり収まる窪みがあらかじめ設けられていて、装着も非常にスムーズにできる

SENAの高機能モデル・20Sに迫る高性能と専用モデルならではのスッキリした外観を実現。3万6027円

Nom エイ出版社バイク誌プロデューサー/ジャンケン魔人

BikeJIN、RIDERS CLUB、DUCATI Magazine、BMW BOXER Journal(現BMW Motorrad Journal)などエイ出版社発行のバイク誌の編集長を歴任。現在は、趣味誌を中心にエイ出版社発行の媒体を統括