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BikeJIN

【Thinking Time】~バイクの今を読み解く~
⑭新型コロナ禍で バイク移動が増えている! 駐車場問題も急増か!?

*BikeJIN vol.222(2021年8月号)より抜粋

駐車場予約アプリ「akippa」を運営するakippa株式会社が
バイクで予約制駐車場を利用するユーザーにアンケート調査を実施した
新型コロナ禍でバイク移動を選ぶ人が増えていたが「目的地にバイク駐車場がない」という
大きな課題があらためて浮き彫りになってしまった

〇調査主体:akippa株式会社 〇調査方法:アンケート調査 〇エリア:全国
〇有効回答数:271 〇対象:過去に「オートバイ」を車種選択して駐車場を予約したユーザー
〇調査対象期間:2021年5月14日(金)〜5月23日(日)
〇akippa株式会社URL:https://akippa.co.jp/

通勤・通学先にバイク駐車場がない ニーズを可視化して周知すべき


新型コロナ禍となり、企業にはテレワークが推奨されているが、エッセンシャルワーカーを始め、どうしても通勤しなければならない人達は一定数いる。3密を避けるべきという指導もあり、満員の電車やバスで密になることを嫌った会社員や学生がバイク通勤・通学を選んでいる。都心では会社や学校にバイク駐車場はほとんどない。感染を避けたいだけなのに駐車違反で取締りを受ける。「乗りたい、停めたい」というニーズを可視化して発信していくことが求められている。

 
今回は、予約制駐車場を運営するakippa(アキッパ)が、駐車場をバイクで利用しているユーザーに実施したアンケート調査から、新型コロナ禍におけるバイク移動のニーズが増えていること、しかし、依然バイク駐車場は足りていないという問題について考えたい。

バイク移動の需要は高い 駐車規制緩和など対策を

このアンケート調査によって、新型コロナ過でのバイク利用に関する様々な実態が数値化、可視化されている。まず、新型コロナ禍となり、41%の人が移動手段にバイクを選ぶ機会が増えたと回答した(グラフ1)。

グラフ1:「移動手段にバイクを選択する頻度」

回答理由を見ると、「公共交通機関等の混雑を避けたい」という意見が多く、バイクに乗れば混雑が避けられる、人と接触しなくて済むと考えた人が相当数いることが分かる。「バイク移動は感染しにくい」という認識は多くの人に共有されているようで、好調なバイク免許の取得者数やバイクの販売台数にも少なからず影響を与えているのは間違いない。逆に、バイク移動が減ったと回答した人の理由には「コロナ禍で外出する機会が減った」というものが多かった。また、「変わらない(51%)」と回答した人の中には、新型コロナ禍以前からバイク通勤をしているという声もあった。

グラフ2:「バイクを利用する頻度」(複数回答)

次に、利用目的別にバイクを利用する頻度を見てみると、バイクを毎日利用すると回答した人の中では「通勤・通学」目的が17%と最も多くなった(グラフ2)。週に3〜4回ほどと回答した人まで含めると、通勤・通学利用では実に46%もの人がほぼバイクで通っていることになる。また、毎日から週に3〜4回ほどというくくりで見ると、「買い物・食事」や「ビジネス」でのバイク利用が多いことが分かる。ちなみに、ツーリングを含めたレジャー目的では、「月に数回ほど」「月に数回未満」で計67%となっており、新型コロナ禍においても月に1〜2回はツーリングなどバイクで遊びに出かける人が7割近くいることが分かる。

グラフ3:「バイク移動での困りごと」(複数回答)

 最後に、バイク移動での困りごとについて聞いた質問では、「目的地にバイク駐車場がない」と答えた人が最多であり、84% となった(グラフ3)。他にもバイク駐車場に関する不安や不満が上位にランクインしており、バイク利用者にとって最も大きな課題はやはり駐車場不足であり、この問題は今後も増えていく可能性があるだろう。

同社は昨年の6月にもアンケート結果を公表している(昨年の調査結果はこちら)。新型コロナウィルス流行前の2月4日から緊急事態宣言解除後の6月1日までの利用者(クルマとバイク)が対象であり、通勤・通学を目的とした駐車場の予約は全体で2倍以上に増加していた。特に、東京都心部と大阪中心部で集中する傾向が見られ、東京では2月と4月で約2倍に増え、5月末には2月の約4倍に達していた。 緊急事態宣言の内容こそ違えど、新型コロナ禍となってからのバイク移動に関する需要は相変わらず高い。しかし、こうした状況を踏まえた動きが二輪業界や行政にあるのかと言えばほぼない。ワクチン接種は感染そのものを防ぐことができるか不明であり、今後もバイク移動の需要が減ることはないだろう。一時的であれ、公用地をバイク等の駐車スペースに当てるなど駐車規制緩和の動きを具体化すべき時だろう。

社会課題の解決を目指す「困りごと解決企業」 akippaは二輪業界が共に歩むべき企業だ

予約制駐車場サービス・駐車場シェアサービスで業界1位となる駐車場拠点数類型4万5000拠点を確保し、会員数220万人を抱える“困りごと解決企業”がakippaだ。行政や民間駐車場事業者に続く、駐車スペースの細やかな確保を担うソーシャルビジネスの雄だ。二輪業界との連携にも期待したい。

akippa は個人宅やマンション、事業所などの空きスペースを登録・掲載して利用したいユーザーに提供するシェアサービスだ。PCサイトやスマホアプリで事前予約できるので「空いてない」という心配がない

Writer 田中淳磨(輪)さん

二輪専門誌編集長を務めた後、二輪大手販売店、官庁系コンサル事務所への勤務を経て独立。三ない運動、駐車問題など二輪車利用環境問題のほか若年層施策、EV利活用、地域活性化にも取り組む
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