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【徹底解剖】上りのワインディングが楽しいワケ

「下りは嫌いだけど上りは好き!」というライダーは多い
下りも好きになるためには、なぜ上りなら楽しく走れるのか
その理由を分析してみることも効果的なはずだ
上りだからこそ得られる“正のスパイラル”を解説しよう

下りでは敵の重力が上りでは心強い味方に

そもそもバイク歴が長いエキスパートライダーでも、「上りと下りの峠道、どっちが楽しい?」と質問したら、ほとんどの人が「上り!」と回答するだろう。

ではなぜ、ライダーは上りのワインディングを好むのか? その理由は「峠道の下りは操縦が難しい」の逆だから。つまり上りのワインディングは、「少なくとも下りと比べたら簡単」なのである。

もちろんライディングスキルは人それぞれなので、例えば初心者の中には「私、上りでもワインディングは苦手……」というライダーもいる。でも「上りはうまく走れないけど、下りなら得意です」という人はまずいない。

ではなぜ、上りのほうが簡単なのかと言えば、これも下りの真逆で、上りは〝速度〞と〝荷重〞をコントロールしやすいから。とくに大きいのは〝速度〞で、ブレーキをあまり使わなくてもスロットルワークだけでスピード調整ができるため、操作と気持ちに余裕が生まれることが大きな要因だ。「バイクは、加速より減速が難しい」とは、ベテランライダーがよく口にするセリフ。しかし上りは、難しいはずの減速を地球の重力がそっとサポートしてくれている。でもライダーにその感覚はあまりないので、上手にバイクを操れているという自信を得やすい。

さらにコーナーの出口付近では、下りと比べたらしっかりスロットルを開けられ、これも操縦している気分を高めるし、コーナーが何個も続く峠道では心地良いリズムを生み、楽しさにつながる。

ということは下りも、自分でバイクを操っている感覚さえあれば、楽しいと思えるのかも……。

上りのワインディングに感じる難しさのポイント

STEP1 コーナー手前

自分でスピードをコントロールできる

上り勾配の角度によって度合いが異なるとはいえ、基本的には上りなら、スロットルを戻すだけで車速がスッと落ちる。初中級者でブレーキン グがあまり得意じゃなくても、スロットルワークだけでコーナーに進入する速度を調整できる場合も多いので、余裕を持ってアプローチできる

STEP2 コーナー手前

上体を垂直に保ちやすい

上り坂は車体前方が高くなるので、元々前傾姿勢がキツい車種の場合、平地と同じ体勢で乗っていたとしても、水平面に対しては上半身が起こされ、支えるのが楽になる。また平地だと上体が直立しているようなライポジの車種は、少し腕を曲げるだけで簡単に楽な姿勢を維持できる

STEP3 コーナー入り口

進入時の視野が確保しやすい

ステップ①でスピードの調整がしや すいことから操作と心に余裕が生まれ、ステップ②で上半身が垂直に近 い状態となるため頭を上下左右に動 かしやすくなるため、上りのほうが 広い視野を保てることが多い。ただ し急勾配の上りでは、遠くを見るた め意識的に頭を上げる必要あり

STEP4 コーナー中

考えているライン取りができる

上りでは、スロットル操作だけ で簡単に速度が調整できる。や やオーバースピードで進入した 場合でもリヤブレーキでの難し い微調整はいらないし、逆に急 な上りでスピードが足りずイン に切れ込みそうなときはスロッ トルを開ければいい。だから理 想のラインをトレースしやすい

STEP5 コーナー出口

立ち上がりでスロットルを開けられる

上り坂では、スロットルを開けな ければ失速してしまう。これは逆 に考えると、ある程度はしっかり “開けられる”ということ。自分 の操縦でエンジン回転数を上げて いくというのは、ライディングで 快感を得られるシーンのひとつだ。 また、後輪に適正な駆動力が伝わ ることで、車体も安定するのだ

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