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【ツーリングガイド】奥能登の果てに広がる自然と芸術の珠洲

美しい風景と芸術の街奥能登絶景海道を行く

能登半島の先っぽ、北の果てにある町が珠洲(すず)市だ。本州では一番人口が少ない市だという。ピーク時は3万人を超えていたが現在は半減している。

離島のように険しい海と里山がほんの数キロ四方に収まる、美しい箱庭のような場所だ。

曽々木から見附島までのシーサイドルートを奥能登絶景海道と命名しており、バイクで走りたいルートの筆頭である。

白米千枚田を過ぎると道の駅すず塩田村がある。500年以上の歴史を持つ、海水を使った揚げ浜式製塩の技術によって生み出されるミネラルたっぷりの旨い塩は、近年その価値が見直されている。

ルートの中ほど、半島の最北端に禄剛埼(ろっこうさき)灯台がある。道の駅狼煙の駐車場から急な坂道を徒歩で登る必要があるが、灯台がある高台は特別な場所だ。180度以上広がる水平線の右手から日が昇り、左手に陽が沈んでいく。晴れていたなら夕暮れ時に訪れてみたい。

飯田港を過ぎると珠洲のアイコンともいえる見附島が見えてくる。戦艦の舳先のような形から軍艦島とも呼ばれている。実物はかなりでかい。なぜ海にコイツだけ? という不思議な風景だ。向かい側に島が見える温泉があるので、露天風呂で夕陽を楽しんでほしい。

また珠洲市は芸術の街でもある。21年秋の奥能登国際芸術祭では、西部小学校跡地を利用したスズ・シアター・ミュージアム「光の方舟」が大いに注目を集めた。珠洲の民具とアーティスト目線で捉えた歴史や風土をテーマにした作品が展示され、アリーナでは映像作品が上演された。大型連休などで一般公開される予定となっている。

見附島

見付公園前の海に、高さ28mの巨岩がそびえ立っている。軍艦の舳先のような形状から地元では「軍艦島」と呼ばれ親しまれている。浜から大きな踏み石が並べられているので、引き潮の時間帯には島のすぐ近くまで歩いて行くことができる。

珠洲温泉 のとじ荘

能登半島国定公園内にある見附島が見える宿。温泉は日帰り入浴が可能。夏は海水浴後の利用も便利。露天風呂とサウナは、男女日替わりでの利用となっている。

DATA

石川県珠洲市宝立町鵜飼1-30-1
TEL0768-84-1621
宿泊料金:1泊2 食付き1 万1150円~
日帰り入浴料600円(12:00 ~ 15:00)
https://notojiso.com/

禄剛埼灯台(ろっこうさきとうだい)

奥能登絶景海道の最先端、外浦と内浦の接点に位置している禄剛埼灯台。明治時代に建てられた無人の白亜の灯台。水平線から昇る朝日と沈む夕日が同じポイントで見られる。駐車場からの細道は急な登りだが、頑張って行く価値がある。

DATA

石川県珠洲市狼煙町イ51

椿展望台

国道249号から大谷漁港で海岸線を走る県道28号に入り禄剛埼灯台を目指す。ルートの中ほどで道が山を登るポイントがあるが、その高台に「椿展望台」がある。大きな椿の木が目印だ。駐車場と展望デッキ、トイレを備えた景観の良い立ち寄りスポットとなっている。

DATA

石川県珠洲市折戸町木ノ浦

聖域の岬

日本三大パワースポットに数えられる珠洲岬は聖域の岬と呼ばれている。その昔、外国から聖職者が上陸して修業したことに由来する。源義経伝説が残る神秘的な「青の洞窟」もここにある。切り立った崖の下には「ランプの宿」。

よしが浦温泉ランプの宿
DATA

珠洲市三崎町寺家10-13
TEL0768-86-8000 
料金:500円
営業時間:6:00 ~ 21:00
定休日:なし
https://www.lampnoyado.co.jp/

須須神社

奥能登の守護神には、国指定重要文化財「木造男神像」、源義経が奉納したと伝わる「蝉折の笛」、「弁慶の守刀」が収められている。周囲の社叢は国指定天然記念物に指定されている。

DATA

石川県珠洲市三崎町寺家4-2
参拝時間:9:00 ~ 16:00
定休日:なし
https://www.ishikawa-jinjacho.or.jp/shrine/j1827/

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