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【キャンプで”火”を使いこなせ!】LIGHT MY FIRE「焚きつけと着火剤」

完璧に乾燥した薪が手に入ることは少ない
だから焚き火の前には
焚きつけと着火材の準備が必要になる
これを十分にしているかどうかが
焚き火のスタートに大きく関わってくる

BikeJIN2024年4月号 Vol.254掲載

アメリカ、ユタ州にあるザイオン国立公園のキャンプ場で驚いたことは「太腿サイズの薪にマッチ1本で火が着く」ということだった。そういえば、ゆうべ袋を開けっぱなしで寝たポテトチップスも朝パリパリのままだった。どれほど乾燥した土地であるかを実感した。山火事も簡単に起きるわけである。対して日本は多湿な国だ。雨も多い。これだけ雨が多く多湿な国だから、木々が豊かで森も多いのだが、ことキャンプの火起こしとなると薪も湿っていて、焚きつけなどの準備が必要になる。もっともその面倒な手順も、楽しさのひとつではあるのだが。

着火材、特にアルコール系の着火剤では事故が多い。昨年は福岡県でBBQの炭の火力が弱まったからと消毒用アルコールを注ぎ炎上、ひとりが死亡、3人が火傷をするという痛ましい事故が起きている。コロナ対策で消毒用アルコールが身近になったとはいえBBQの炭にアルコールを注ぐのは論外だと思うのだが、そうは思わない人がいるからこういう事故が起きる。液状のアルコールを火に注ぐということをする人は多くないと思いたいのだが、ジェル状(アルコールベース)の着火剤には「つぎ足し厳禁」と書かれているにもかかわらず、それを守らない人は実は多い。引火性の高いアルコールはジェルであっても注ぐと容器まで火が駆け上がってくる。上がってくる火を振り切るためにチューブを振り回して、引火した着火剤を周囲に振り撒くという事故も起きている。「厳禁」と書かれているからにはそれなりの理由があるのだが、いったん枝や木片などに塗ってから継ぎ足すのが面倒と思う人はなくならない。これを読んでいる読者の方はくれぐれも気を付けていただきたい。

乾燥した焚きつけが多数用意できるのならば着火材を使う必要はない。僕が最も優秀だと思っている焚きつけはマツボックリだ。乾燥しているかどうかは傘が開いているかどうかで分かる。乾燥したマツボックリはしっかり傘が開いている。油分も多く傘の間に空気が流通するので数個あれば十分だ。北海道ではシラカバの樹皮が多く使われてきたと言われているし、実際とてもいい着火材になるのだが、そのために樹皮を剥がす輩もいるようで、これは慎むべき行為と言える。落ちている樹皮を拾うのにとどめたい。

落ちているマツの樹皮やスギの葉なども焚きつけに適している。キャンプ場内がきれいに掃除されてそれらが落ちていない時のために僕が用意しておくのは牛乳の紙パックだ。簡易まな板としても使えるし、細く切ればよく燃える焚きつけになる。アウトドアの補修用として重宝するガムテープも時間をかけて燃えてくれるがいい匂いがしないのが難点。

ユニークなところではポテトチップス。袋の底の油の染みたヤツが適している。ジクジクと時間をかけてよく燃えてくれる。「どんだけ油が染みてんだよ、こんなもの食っていたのか(苦笑)」と心配になるほどだ。

❶焚きつけには割り箸以下の太さの乾燥した枝をたくさん拾っておくのがポイント。マツボックリがあればベストだ。

❷僕はコーヒーが好きで、キャンプでもその都度豆を挽きドリッパーで淹れている。淹れ終わった豆は皿に薄く敷き、陽と風に当てて乾燥させる。乾燥したものを小型の密閉容器に入れて灯油もしくはライターオイルを染み込ませればリサイクル着火材の出来上がり。

❸ツナ缶のオイルを枝の先に付けても立派な着火材として使える。市販の着火剤を買うよりも、こういうアイデアの方がカッコイイと思わないか?

❹麻紐はほぐすと、とてもいい焚きつけ&着火材にすることができる。柔らかくまとめれば着火材に、硬めにすれば焚きつけになる。固め具合で調整できるところもいい。

❺炭化させた木綿布(チャークロス)は古来から優秀な着火材として知られている

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