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ハーレー和尚のバイク説法「一念発起(いちねんほっき)」

バイク寺として親しまれる大阪府能勢町にある「妙見宗総本山 本瀧寺」の執事長。40歳の時に大型二輪免許を取得。ショベルに乗るハーレー和尚として、バイク講話など交通安全普及に努める

本瀧寺のシュウケンです。前にお話しました地元の豊能警察署さんから相談のあった「交通安全運動」の催しが、9月24日に当寺で行われることが決まりました。おまわりさんは、交通安全に関する知識や経験などについて、私たち一般のライダーと比較にならないほど豊富です。

ライダーのなかには「おまわりさんの仕事=交通違反の取り締まり」と思う人がいるかもしれませんが、取り締まりはあくまで交通事故などを無くすための手段の一つであって、事故の無い快適な車(バイク)社会を成したいという想いや願いは、クルマやバイクに関わるすべての人たちと一緒なのです。しかし、知識や経験は持っているだけでは役に立ちません。それらを社会の役に立てるためには、実際に活用し、一人でも多くの人に知ってもらう必要があります。

9 月24 日の午前10 時〜12時に本瀧寺で行われる「秋の全国交通安全運動」交通安全コラボキャンペーンinのせバイク寺。白バイ先導による交通安全パレード(雨天時変更あり)や、シュウケン和尚、本誌編集長のモリなどによる交通安全トークなども予定している。(写真提供:豊能警察署)

そう言った意味では、今回の催しは、おまわりさんの持つ交通安全の知識や経験を私たちが知り、役立てることができる絶好の機会ではないでしょうか。 いま私が筆を取っているこのページも、規模こそ違えど同じようなものです。私はただの僧侶なので、危険回避のための運転技術を教えたり、安全装備を作ったりすることはできません。しかし、交通事故をなくしたいという想いは、おまわりさんやすべてのライダーと同じです。そこで僧侶としての知識を少しでも安全運転に活かすことができればと考え、法話(説法)という形でお話させていただいています。

私たちが普段使う言葉で『一念発起』という四字熟語があります。

何かを成し遂げようと決心して、行動を起こす時などによく使います。じつはこの言葉は、“一念発起菩提心(いちねんほっきぼだいしん)”という仏教用語を略したものなのです。菩提心とは悟り(菩提)を求める心、悟りを得たいと願う気持ちのこと。その心や気持ちを持つことが発菩提心(ほつぼだいしん)で、仏の道に進むにはこの発菩提心が必要不可欠です。一念とは深く願うこと。つまり、一心に悟りを求める心を起こすことが元々の意味です。そして一念発起のあとには、出家、修行などの行動が伴います。今回の交通安全運動の催しもそうです。豊能警察署さんの想い、願いは、ただ一つ交通安全です。この一念に発起して、今回の催しという行動を起こしたのではないでしょうか。

40歳の時、バイクにリターンしたシュウケン和尚。その時、バイクの楽しさと同時に怖さも実感し、安全運転に関する講和などを積極的に開催するように

 

事故を起こしたいと考えているライダーなんていないはずです。すべてのライダーが交通安全を願っていると思います。想う心は確かに大事です。ただ、想うだけでは願いは叶いません。何度も言いますが、願いを叶えるためには行動が必要なのです。バイクに乗る時は必ず時間に余裕を持って出発する、運転中は絶対にイライラしないなど、何か一つでいいのです。秋の交通安全週間に向けて、“一念発起”してみてはどうでしょうか。

合掌

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