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「バイク乗ろうぜ」田﨑慎也さん流モトブログ入門


旅の記録や思い出を動画で残せるモトブログ
機材は何を使えばいいのか、動画編集の仕方は? なんていう人のために
田﨑さんが実際に使っている機材や、動画編集初心者のための編集のコツを聞き出し
モトブログの始め方を分かりやすく解説します!

モトブログを楽しむ心構え

・あくまで趣味でマイペース

・ネット上の批判は気にしない

・視聴回数やチャンネル登録者数はあくまで目安

1.まずは揃えてみよう

アクションカムSONY HDR-AS300...4万3868円
マウント:汎用品...約2000円
マイクECM-PC60...約2000円
Micro SDカード:Transcend microSDカード64GB...約1400円
動画編集ソフトFinal Cut Pro X...3万6800円

合計...約8.6万円

モトブログを始めるのに最低限必要なアイテムは大きく分けるとこの5つで、簡単に揃えることができる。田﨑さんがモトブログを初めた2017年ごろはGoProかソニーのほぼ2択という状況だったので、手ブレ補正が優秀なソニーのアクションカムを選択。雨も降れば走行風も受け続けるという過酷な環境で今もトラブルなく使えており、耐久性には絶大な信頼がある。

動画編集ソフトは特にこだわりはなく、今は有料の動画編集ソフトを使っているが、最初は無料の編集ソフトを使用していたそうで「最初は無料のもので十分で、やりたいことが増えたら買えばいい」とのこと。編集も大事だけど、「何を伝えたいか?」が一番大事だと考えてモトブログを撮影しているそうだ。

2.テーマを決める

機材が揃ったら今度は撮影ネタだ。もっともポピュラーなのはツーリング動画で、モトブロガーと呼ばれる人はほぼ全員と言っていいほどツーリング動画をアップしている。バイク乗りにとってもっとも馴染みがあり、とっつきやすいネタだ。イベントに参加した動画なんかも作りやすい。イベントに参加するための道中もツーリング動画にだってできる。組み合わせ次第ではいくらでも動画のネタになるのだ。

その他にも、愛車のカスタムや使っているツーリングアイテムのレビューなども、同じような環境の人や同じ車種に乗る人にはとても参考になる。「こんなもの誰も興味がないだろう」と思い込むのではなく、とりあえずなんでもいいから動画を作ってみると反応が分かり、今後のネタを考えやすい。

3.手法(スタイル)を決める

後から音声を入れることにより、主観+客観で映像を伝えることができる。ツーリングで起きたことを整理して、後から冷静に解説できるため非常に聴きやすく、後で調べ直して正しい情報を伝えることもできる。しゃべるのが苦手な人にもオススメできるスタイル

参考モトブロガー
あおたび!

しゃべりは一切入れず、キレイな映像とエンジン音や排気音といったサウンドで構成され、視覚のみならず聴覚に訴えることができる。録音や編集の難易度は高いが、1つの作品として記録に残すことができる。テロップで補足などをするのもありだ

参考モトブロガー
THE WANTS NEEDS

モトブログにおける定番かつ王道の動画スタイル。しゃべりながらバイクを運転し、起きたことをそのまま主観で伝えることができ、絶景を見たり雨に降られたりと、バイクに乗っているリアルな状態を伝えることができる。モトブロガーが選ぶもっとも多いスタイル

参考モトブロガー
バイク乗ろうぜ

4.撮影方法

ヘルメットマウントは大きく分けて2種類あり、ヘルメットのアゴ部分にカメラをセットするアゴマウントと、ヘルメットのサイドにマウントするサイドマウントだ。マウント方法で映像の見え方が大きく変わる。

基本的には好きな画角に対応したマウントでいいのだが、選び方に1つ注意点がある。GoProのような形状のカメラだとアゴマウントとサイドマウントの両方で使えるが、ソニーのようなカメラの形状だと(できなくはないが)ほぼサイドマウント1択になる。カメラの機能も大事だが、選ぶカメラによってマウント方法が制限されることがあるので、写したい画角と機能のバランスでカメラを選ぼう。

大きく分けて2パターン

アゴマウント
特徴
バイクに乗っているかのような視点
メーター類がセンターに見える
カメラの空気抵抗が少ない

サイドマウント
特徴
タンデムしているかのような視点
カメラの位置次第でヘルメットを映像に入れることもできる
カメラの空気抵抗が増える

5.編集ソフトを選ぶ

撮影した素材を編集するために必要なのが動画編集ソフト。今は無料のものから、手が出やすい価格帯のものまで幅広く揃っている。ただ、この編集作業、動画編集に慣れている人はいいが、動画編集ソフトを触ったことがない人にとっては大きな壁となるかもしれない。しかし、ここを乗り越えないとモトブログをアップすることができないのも事実。

最初のうちは無料のもので十分なので、少しずつ操作に慣れてみよう。編集していくうちにやりたいことが出て、無料ソフトに限界を感じたタイミングで有料ソフトに移行するのがスムーズだ。インターフェースのとっつきやすさで選ぶのもいいし、直感で決めてもいい。ただし、PCによっても使えるソフトが変わるので、対応したソフト選びをしよう。

無料ソフト
Macに標準搭載のiMovieやWindows10搭載のフォトで動画編集

有料ソフト
月額課金制のAdobe Premiere(月額2728円)や買い切りタイプのFinal Cut Pro X(3万6800円)

6.編集の仕方

編集作業の第一歩はカットから!

モトブログの作成で最も大事なのが、余分なものを削ぎ落としていくカットだ。これで動画のテンポ感が左右される。動画ファイルの無音部分やしゃべりをミスした部分はカットしており、細かくなっていることが分かる。カットする基準はあらかじめ決めた動画のテーマに合うかどうか。YouTubeにカットの例を用意しており、参考になると思うのでぜひ見てもらいたい
https://youtu.be/WsVF4crP_JI

地名や道路の情報などをテロップで補足してあげると視聴者は情報として分かりやすい。田﨑さんは地名や道路の名前、しゃべっている言葉で説明が足りない部分を中心にテロップを入れているそうだ。そうすることによって、何気ないツーリング動画が貴重な情報として価値が出る

雰囲気作りとして音楽を流すのはアリだ。ただし、好きなアーティストの音楽などを使うのは著作権侵害にあたるのでNG。YouTubeのオーディオライブラリでフリーで音楽をダウンロードできる

7.投稿のポイント

編集が完了したらYouTubeにアップしよう。そのまま公開してもいいのだが、ちょっとした細かいコツがある。

動画を公開するときに特に大事なのがタイトルとサムネイルだ。限定公開で、仲間内だけでツーリングの記録として楽しむのであれば日付などの情報だけで問題ないが、YouTube上で公開するのであれば、少しでも多くの人に見てもらいたいもの。どこに行ったときの動画なのか、どんな車種に乗っているのかという情報が、タイトルとサムネイルに載っていると視聴者は自分が興味のあるものかどうかをすぐに判断できる。視聴者はたくさんある中で見る動画を選んでいるし、モトブログ以外を見ていることも多い。もちろん見られるかどうかはタイミングもあり、難しい部分でもあるが、少しでも見られる確率を上げていこう。

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