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【お手入れガイド】~工具編②~「工具の使い方をマスターしよう その1」

愛車と長く付き合っていくために日々のお手入れは不可欠
自分で行えばさらにバイクへの愛着も湧くというもの
このページではバイクの知識に自信がなくても
カンタンにできるお手入れノウハウを分かりやすくご紹介
さぁアナタもメンテナンスライフを充実させよう!

工具は正しく使ってこそその真価を発揮する

しっかりとした性能と品質を備えた工具であっても、使い方が間違っていては宝の持ち腐れ。今回からは、工具別に基本的な使用方法を紹介していこう。良い工具を正しく使えば、作業効率は上がるし、メンテナンスがどんどん楽しくなる。

まず、どの工具にも共通するポイントが、ボルトやナットに対する工具の角度。基本はボルトやナットの回転軸と、工具の回転軸のセンターが、同一線上にまっすぐ置かれるよう意識すること。具体的には、ボルト・ナットと工具の接触面が斜めにならないように気をつければいい。

工具とボルト・ナットを、正しい角度で当てれば、両者の接触面積が増え力がかかりやすくなる。これは、どんな工具でも変わらない。また、ボルト・ナットの回転軸に対し、工具の回転方向を直角に保てば、回転させる力を有効に使える。

ドライバー

ドライバーは基本の工具ながら、実は扱いが難しい。工具とボルトの接触する面積が小さいので力がかかりにくく、ボルトの頭を簡単にナメてしまう。

ボルトの破損を防ぐには、正しい使い方が重要。ドライバーをボルトに対して強く押し付けることを意識する。ボルトを締める時も、緩める時もそれは変わらないので「押し7割、回し3割」の力配分を守ること。固着したボルトは衝撃を与えることで緩みやすくなる。

硬く固着したドライバーは、力まかせに緩めようとしない。貫通ドライバーと呼ばれる工具を使用し、緩む方向に力をかけたまま、ハンマーなどで衝撃を与える。貫通ドライバーは、各サイズを揃えておくとなにかと便利だ

ドライバー使用時は、まずボルトの差し込み方向にまっすぐになるように当て、そのまま強く押しながら回す。面倒がらず、両手を使って作業した方が失敗は少ない。頭をナメやすいボルトなので、手間をかけて損はない

スパナ・レンチ

スパナ・レンチの使用時は、ボルト・ナット正しく適合したサイズの工具であるか否かに注意。適正サイズより小さい工具なら、そもそもボルト・ナットに入らないが、大きい工具だとボルトの頭に緩くかかってしまうことがある。その状態で力をかけると、ボルト・ナットの角をナメる。また、スパナ・レンチの長さは、適合ボルト・ナットの強度に合わせ設計されている。全長が長いとテコの原理で力をかけやすいが、その分ボルト・ナットを壊しやすい。長いスパナ・レンチは特殊な用途向きだ。

固着したボルト・ナットは、むやみに力を加えても緩まない。工具に軽く力をかけたまま、緩む方向に叩いて衝撃を与えると緩みやすい。ボルトとナットが両端にある箇所では、ボルト側の工具は固定してナット側を回すのが鉄則

スパナ・レンチの使用時に、固着したボルト・ナットが急に緩むと、工具と他の部品との間に手を挟んで怪我をすることがある。工具が滑った時も同様だ。万一に備え、グローブは必ず装着しておこう

ボルト・ナットに適合するサイズのスパナ・レンチがないからといって、自由に幅が調整できる“挟みもの”工具を使うのは禁物。締める時も、緩める時も必要な力がかからないし、工具が滑ってボルト・ナットの頭を痛めてしまう

六角レンチ

六角レンチを使用するボルトは、六角穴付きボルトやキャップボルトと呼ばれる。比較的ボルトの頭をナメにくい構造を持ってはいるのだが、一度ナメてしまうと今度は逆に緩めにくくなるので、注意して扱う。

大切なのは、回す時にレンチの先をボルトの奥までしっかりと押し込むことと、力をかける時にボルトの差し込み方向とレンチの柄の部分を直角に保つこと。それさえ気をつければ、そうそうトラブルはおこさずに済む。

NG例のように、工具の“かかり”が浅いと、力をかけた時にボルトの頭をナメやすい。また、頭がテ斜めに加工された「テーパーキャップボルト」は、頭の強度が弱いので注意

ワンポイントアイテム

作業時にはバイクを安定した状態に保つ
静止状態のバイクが、一番安定するのはサイドスタンドで立てた状態。結束バンドなどで、フロントブレーキを掛けた状態で固定すれば、ちょっとやそっとの力では動かない。だが、整備の内容によっては必ずしもサイドスタンドを使えるとは限らない。センタースタンドやメンテナンススタンドを使用する時は、地面が硬く水平な場所を選ぶこと。また、メンテナンススタンドの上げ/下ろしは、慣れないとバイクを倒しやすい。可能な限り、バイクを支える人と、スタンドをかける人の2人で作業したい

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