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ヤマハ・セロー歴20年超ライダーのバイクライフ「22年目を迎えたセローと長い付き合い」

2019年末、セローがおよそ35年の歴史に幕を下ろした
初登場時には軟弱バイクなどと揶揄されたりもしたけれど
結果的には多くのファンを獲得し、驚異のロングセラーモデルとなった
そんなファンのひとりとしてボクも22年間、旅の友として乗り続けている

Writer

モーターサイクルジャーナリスト
栗栖国安

子供のころから旅好きで、鉄道もバイクも旅を楽しませてくれるものだと考えて付き合っている。所有するバイクは現在3台。そのうち高速道路を走行できる唯一のバイクがセロー225WEである。著書に『バイクで行く廃駅・廃線めぐり』(山と渓谷社)がある

2000年式セロー225WEがボクの愛車だ。2005年に250へとモデルチェンジしたので、実質的に225の最終型ということになる。新車で入手したものじゃないけど、2000年からずっと乗り続けているから今年で22年目だ。長い付き合いである。「それだけ長く乗っていればゆうに10万㎞はいってるんでしょ?」とよく聞かれるけど、見くびってもらってはいけない。今のところ3万5000㎞ほどだ。都内での移動と関東近県のツーリングが中心で、ロングツーリングなんて行ったことがないからだ。「やっぱりキャンプとか行くんですよね?」ともよく聞かれるけど、見くびってもらってはいけない。自分のセローでキャンプになどただの一度も行ったことはない。

惜しまれつつ生産を終えてしまったセローだけど、ボクの所有車は2世代前の2000年式セロー225WE。22年間大きなトラブルや事故に見舞われることなく元気に走ってくれている、頼もしい相棒だ。走行距離は約35000㎞なのでまだまだ寿命は長い

 まったくもってセロー乗りの風上に置けない分際なのだが、軽量でスリムで足着き、取り回しがとにかくラクチンだから、街乗りにも日帰りツーリングにも重宝している。それに最高でリッター45キロを叩き出した低燃費や維持費の安さもあって、所有していて負担が少ないのも長く付き合ってこられた要因だ。

 高速道路を走るのがつらいという声を聞くけど、ボクにはなにがつらいのかがよく分からない。スピードが出ないことがつらさの理由だとしても、100㎞/hで走行できるから現実的に問題ない。もし200㎞/h出ないと納得できないなら、大排気量のバイクに乗ればいいだけ。ただし、長時間走るとお尻が痛くなるのは不満。250では少し改善されたけど、ボクの225はシートの座り心地がはなはだ悪い。これについては近々改善したいと考えている。

使用比率は現在、街乗り3、ツーリング7といったところ。林道を走ることもあるけど、オフロードを華麗に駆けるテクニックがないので、基本的には舗装路が中心。写真の場所は、ちょっとだけダートを走った先にある山城の展望台

 とまあ、そんな感じで22年間ゆる〜く付き合ってきているのだけど、順調に前期高齢者へと成長したボクは、年齢の上昇とともに着実に体力が下降している。そういう身にとって軽量で取り扱いしやすいセロー225は、身体への負担もないのだ。

 今でも仕事で大型バイクに乗ることは少なくない。そして大型バイクにも良さがあることは十分に理解しているつもりだ。でも、年に数回ロングツーリングするのなら大型バイクもいいけど、気が向いたらパッと跨ってふらりとツーリングするボクのスタイルには、気軽に付き合えるセロー225が最適なのだ。

 というわけで、これからもセロー225との付き合いはまだまだ続く予定だけど、そんなボクとセローの関係について、このコーナーで紹介していきたいと思っています。セロー乗りの風上にも置けないボクなので、全国1980万人のセローファンの方々から共感されるかははなはだ疑問ですけど、そんな付き合い方もあるんだと軽くあしらってもらえれば幸いです。

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