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【ツーリングガイド】趣向を凝らした料理宿の食事が楽しみ

旅先の食事は外で済ませる派、飲みに出る派、宿食派に分かれる
僕は圧倒的に宿でひと風呂浴びてから食事をしたい
地元の食材を地元の食べ方でいただくのが理想的だ
能登半島の宿もそれぞれ個性的で思い出に残るものだった

おもてなし文化の能登半島

石川県には加賀、金沢といったメジャーな観光地があるが、食べ物はやはり能登半島である。日本海と富山湾の海の幸、豊富な魚介類はもちろんだが、おだやかな内海が育む、中島、穴水の牡蠣、そして海草の食文化も興味深い。また里山で取れるブランドしいたけ「のとてまり」、能登牛、能登豚……能登の旨いもんは枚挙にいとまがない。

僕は群馬出身なので、海の幸にはなじみが薄く育ったので食べなれないものも多いのだが、能登の料理は優しい味のものが多く、おいしくいただけたし、食べられないものがない。知っているはずなのに、焼きたての大きくて脂ののったイワシや揚げたてのカキフライに驚き、赤バチメの煮つけやイサキなど、僕にとっては珍しい魚に感動を重ねた。普段は炭水化物でおなかを満たしがちだが、手間をかけた多くの食材を少しづつ食べる食事は、心の満足度が非常に高く、幸せを感じる。

【輪島市】ねぶた温泉海游 能登の庄

能登半島は三方が海に囲まれ、1年を通して自然豊かな恵みを得られる里海里山で育まれた食文化。日本の原形ともいえる能登で育まれた優しくゆっくりとした文化、風土を、能登を訪れる人に提供する湯宿。館内は和をコンセプトにして輪島塗や和紙などをアクセントにしている

四季毎の旬に合わせて提供されるメニューが異なるので、訪れるたびに新鮮な感動がある。多彩な海藻が地元の食べ方でいただける。食器はすべて輪島塗というこだわり。輪島で旨いもんをいただいているという実感がある。仲居さんの素材と料理に関する広く深い知識が食事時間をより豊かなものにする

社長 大向洋紀さん/女将 朝子さん
DATA

石川県輪島市大野町鶴ヶ池72
TEL0768-22-0213
料金:1泊2食付3万800円~
(1室2名利用の1名料金)
https://www.notonosho.co.jp/

【珠洲市】民宿 田﨑荘

料理自慢の宿で珠洲ならではの食事を楽しむ。お造りが新鮮で豪華なのは当然で、海藻のしゃぶしゃぶや煮物など、ふるさとの味を感じる。バイク置き場も多数確保している。民宿としては珍しい岩風呂も自慢の宿

真澄さん/田﨑正彦さん
DATA

石川県珠洲市宝立町鵜島ハ-76-3
TEL0768-84-1258
料金:1泊2食付 8400円~

【能登町】国民宿舎 能登うしつ荘

国民宿舎は自然公園などの景勝地に建てられた低廉・快適な施設。地元ならではの海の幸、山の幸は味も量も大満足。赤バチメの煮つけは初めて食べたけど、これだけでご飯何杯もいけちゃいます

DATA

石川県鳳珠郡能登町羽根5-4
TEL0768-62-2295
料金:1泊2食付き9000円~

【七尾市】島宿せがわ

“出逢いと人情”を大切に、家族で営む小さな宿。能登島に水揚げされる新鮮な海の幸を、日々仕入れて料理の腕を振るう。職人が目の前で握るお鮨を堪能できる「鮨プラン」がオススメ。全国区の「能登豚塩糀鍋」はせがわオリジナルだ

瀬川勇人さん/由美子さん/広倫さん
二代目 広倫さん
DATA

石川県七尾市能登島向田町118-1-1
TEL076-784-1022
料金:1 泊2 食付き9350円~
本格板前寿司プラン=1万3750円(2人以上から)
https://notojima.com/

【穴水町】キャッスル真名井

いまりさん/ゆいかさん

内海の穏やかな湾に面する穴水町の丘の上にある、お城のような宿。穴水の特産品・牡蠣をふるまう。炭火焼き、フライ、釜めしと、旨い牡蠣料理をいっぺんに味わえる。能登の地酒や能登ワインも飲める

DATA

石川県鳳珠郡穴水町川島井の61-1
TEL0768-52-3030
料金:1 泊2 食付き1万2750円~
(1室2 名利用の1名料金)

【珠洲市】よしが浦温泉ランプの宿

昔は舟でしか辿り着けなかったという温泉。洞窟風呂、露天風呂などを備えた部屋と、幻の黄金のど黒、能登産ふぐ、黄金あわびなどの料理。特別な人との特別な時間を過ごす贅沢。1 泊1 人10万円のスイートの利用者は若い人が多いという

DATA

石川県珠洲市三崎町寺家10-11
TEL0768-86-8000
料金:1泊2食付き2万5000円~
https://www.lampnoyado.co.jp/

【七尾市】多田屋

1885年創業の老舗温泉旅館。1973年に現在の丘の上に移転し「和倉で一番美しい夕陽が見える宿」として人気を博している。季節ごとに能登の旬を味わえる献立と、透明な塩の温泉は岩・ヒノキ・陶器の露天風呂に、大浴場、客室露天風呂といった多彩な構成。専用桟橋に立つと、七尾湾が自分の庭のようだ。カップルの特別なツーリングにオススメ。6代目館主多田健太郎さんが配信する能登の魅力発信ガイド「のとつづり」も要チェック

多田屋の料理は新鮮な海の幸と、素材の良さを引き出す創作料理から構成される。能登の春キャベツのロールキャベツのソースはキャベツのポタージュのような優しい味。デザートは新鮮果実とそら豆のプリン

DATA

石川県七尾市奥原町3-29-2
TEL0767-62-3434(受付 8:00 ~ 19:00)
料金:1泊2 食付き 1万8700円~
https://tadaya.net/

和倉温泉の観光情報はこちら

石川県七尾市和倉温泉は、開湯1200年といわれる長い歴史をもつ。 薬師嶽の西側、現在の「湯の谷」で温泉が湧き出したのが和倉温泉の開湯である。その後地殻変動によって海中に湧き口が移動したと伝えられ、海中から湧き出ていたことを「湯の湧きいづる浦」と表し、湧浦として知れ渡っていった。北陸随一の温泉街は「海の温泉」として知られ、塩分が含まれる泉質は殺菌効果、保温効果、美肌効果がある。

開湯は古いが、戦国時代に加賀藩前田氏の意向でようやく共同浴場ができて、湯治場としての歩みが始まった。本格的な開発は明治時代からで、多田屋もこの時代に創業している。戦後の交通の発達で開発の弾みがついて、宿泊施設が増えていき、温泉街へと発展した。

もともと、能登にはおもてなしの文化が根差していたため、和倉温泉の心地よさは評判を呼び、全国でも屈指の温泉街となった。

和倉温泉 お祭り会館

祭り文化を通した新たな人の流れの創出を目指した観光拠点施設。祭りの特色を活かして、ダイナミックに展示し、ている

DATA

石川県七尾市和倉町2部13-1
TEL0767-62-4332
開館時間:9:00~17:00
休館日:第2、第4水曜、年末年始

わくらづくし

和倉温泉では、観光WEBサイト「わくらづくし」を開設し、和倉温泉を楽しむための情報を届けている。23年は春の「北國春花火大会」を皮切りに、6月の「能登よさこい」など、イベントも多数開催される

DATA

問:和倉温泉観光協会・和倉温泉旅館協同組合
TEL0767-62-1555
https://www.wakura.or.jp/

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