1. HOME
  2. COLUMN
  3. 愛車お手入れガイド(Part.3 チェーン➊)

愛車お手入れガイド(Part.3 チェーン➊)

愛車と長く付き合っていくために日々のお手入れは不可欠
自分で行えばさらにバイクへの愛着も湧くというもの
このページではバイクの知識に自信がなくても
カンタンにできるお手入れノウハウを分かりやすくご紹介
さぁアナタもメンテナンスライフを充実させよう!

安全と快適な走行のために
必ずやりたいチェーン整備

 ドライブチェーン(以下チェーン)は、エンジンのパワーをホイールに伝える重要保安部品だ。80〜90年代にバイクのパワーが大幅に強化され、著しく進化した理由は、チェーンの耐久性向上にあるといわれる。

 現在もメーカーのたゆまぬ研究開発によって静粛性や耐久性は向上している。しかしそれでもチェーンは消耗部品だから、定期的な交換が必要だ。

とはいえ、日常的にメンテナンスをすれば耐久性は伸びる。もっといえば、走行時の安定性や軽快感を良好に保てる。つまり、気持ちよく走れるということだ。

「チェーンは路面に近い部位にあるため、砂やゴミ、凍結防止剤(塩化カルシウム)などの有害物質が付着しやすいのです。その状態で使用を続けると、サビの発生や、シールの劣化が進んでしまう可能性がある」

 また、およそ500㎞も走行するとチェーンの油膜がなくなってしまい、やはり摩耗が進んでしまう。

「定期メンテをしていても、チェーンは伸びるものです。これはチェーンをつないでいるピンが摩耗することで起きます。これを防ぐため、現在ではピンを常にグリスに浸す構造の“シールチェーン”が一般的です」

 シールチェーンの場合、金属パーツの摩耗防止のほかにシールの保護がメンテの重要課題だ。シールが傷むとグリスが漏れ出し、一気に耐久性が落ちてしまう。

「シールを傷めないために、オイル(ルブ)やクリーナーは、必ずチェーン専用品を使ってください」

 安全性と快適性を長く維持するためにも、チェーンメンテは必須だ。

「チェーンはバイクの要」メンテしないと……

チェーンの騒音や振動が大きくなるうえに、燃費悪化、スロットルレスポンスの遅れなどによって走行安定性が落ちてしまう。定期メンテで清掃と注油をしないとバイクを快適に走らせることはできないのだ。

また、チェーンが伸びた状態では動力伝達が低下し、スロットルレスポンスが悪くなる。そのため燃費も悪化する。

そして、スプロケットとの噛合に隙間ができてガタが出るため、走行中に異音が鳴る。放置しているとさらに悪化し、最悪の場合は走行中にチェーンが外れてしまい転倒につながる恐れがあるのだ。

メンテナンス時期の目安

500㎞走行毎、または雨天走行後
<point> 
・メンテナンスの2回に1回はクリーニングを!
・雨天走行後は必ずメンテナンスしよう
・注油は走行後がオススメ。塗りすぎ注意
・長距離の高速道路、サーキット走行後は注油を

1000〜2000㎞走行毎に調整

シールチェーン :約 1万5000㎞〜2万㎞以内
ノンシールチェーン :約5000㎞前後

2022年 BikeJIN2月号 Vol.228掲載

関連記事