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ユーラシア大陸横断 キルギス編② 愛車を引き取るため再度キルギスへ

目指せユーラシア大陸横断

こんにちは!合田紘之(@GodaAFRICATWIN)と申します。
バイクで世界中をツーリングするために新聞記者を辞め、2017年の末から2018年の2月までのオーストラリア一周の様子はBikeJINWEBで連載させていただきました。
今回は第2弾。ロシア極東からヨーロッパ西部までユーラシア大陸の約4万kmを横断します!

一ヶ月半ぶりに訪れたキルギス

事故から一ヶ月半が経った2018年9月22日、左鎖骨の回復もままならないが事故の相手と話し合うため、そして大事な愛車を警察から引き取るため再度キルギスに向かった。

通訳を雇い交渉

日本にいる時から現地の通訳を通じて事故の相手と連絡を取り、示談成立に向けて話し合っていた。そして事実かわからないが「キルギスの警察は引き取った車両を勝手に売却する」と複数の現地の人から聞いていたので、キルギスにある日本大使館を通じて警察に適切な保管をしてもらうようにお願いしていた。
示談が成立しないとバイクを引き取ることはできないという。そもそも自分の目で確認するまで本当にバイクが警察署にあるのか不安だった。

示談成立の条件は単刀直入に言って金額だ。事故の原因は相手の不注意。キルギスでは自動車保険に入らないことが珍しくないといい、事故の相手も無保険だった。こちらは仕事を辞めて一念発起して旅立ったツーリングが中断してしまい、バイクは破損。治療費は海外旅行保険で賄えたが、ケガで旅を再開することも働くこともできない。
日本で同じ状況だと数百万円を請求できると聞くが、ここはキルギス。平均年収は日本の10分の1以下で、はじめから最低限の補償をしてもらえればいいと思っていた。

文化の違いに戸惑い

相手はドゥンガン人という民族でイスラム教徒の68歳の男性。現地で広く使われているキルギス語もロシア語も苦手で独自の言語しか話せないので、彼の親戚に同席してもらい、自分が話したことを雇った通訳がロシア語で話し、さらにそれを親戚が訳すという「二重通訳」を通して話し合いをした。
最初に言われたのは「イスラムではお金ではなく話し合いで解決する」ということ。その上で提示された金額は日本の感覚では納得のいくものではなかった。現地の物価からするとそれなりのものだが、今回の渡航費と通訳費の合計に満たない額だ。
こちらが被害者であるのは間違いないが、相手の文化や宗教をどこまで考慮すればいいのか、戸惑いながらも話し合いを進めた。
こちらの意見を主張しつつ相手の話を聞いていくと、なんだか申し訳ない気持ちになってきた。月約5千円の年金生活の中、示談のために親戚中からお金を集めたという。そして事故への罪悪感からほとんど食事も取れていないという話を聞いた。そもそも事故直後も逃げることなく、誠実に対応してもらった。
高ぶっていた被害者意識を抑え、相手に寄り添うことにし、最初に提示された金額で示談を成立させることにした。
ただ最後に同じ被害に遭う人が現れないように今後は車に乗らないようにとお願いし、了承してもらった。

言語も文化も宗教も物価も全て違う人と話すのはとても大変なことだ。こちらはお客さんであり、現地のことをどこまで尊重すればいいのか今でもわからない。海外を旅行する難しさをあらためて実感した出来事だった。

アフリカツインと一ヶ月ぶりの対面

アフリカツインと一ヶ月ぶりの対面

相手とともに警察に行き示談が成立したことを認める書類にサインし、駐車場で一ヶ月ぶりにアフリカツインに再会した。車体は事故後のままで悲惨な状態だったが、無事に自分の手元に戻り一安心した。
ケガとバイクの故障で運転はできないので、業者に頼みあらかじめ保管の了承を得ていたビシュケクにある日本人宿に輸送してもらった。
キルギスは北海道のような気候で、冬場は雪も積もりバイクに乗れる状況ではない。次の春までに怪我を完治させてツーリングが再開できることを待つことにした。

合田紘之(ごうだ ひろゆき)

1987年生まれの31歳。横浜市出身、札幌市在住。
18歳で二輪免許を取得し、法政大学在学中にバイクで日本を2周する。
その中で北海道が気に入り、2010年から7年間、北海道新聞の記者として札幌市や登別市、紋別市などで取材で駆け回っていたが、バイクで世界をツーリングするために退社。
身長は168センチで愛車のアフリカツイン750はやっと足が届く程度。英語は初心者レベルなので、世界の人たちとコミュニケーションをとるために日々奮闘中。

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