KAWASAKI CORLEO 未来のパーソナルモビリティを提案

PHOTO & TEXT/K.ASAKURA
取材協力/川崎重工業 https://www.khi.co.jp/expo2025/concept01/

大阪・関西万博こと2025年日本国際博覧会。世界中からさまざまな国がパビリオンを展開し、国内からも多くの企業・団体が展示を行っている。

万博では「いのち輝く未来社会のデザイン」がテーマとして掲げられており、各パビリオンの展示もSDGsが達成された未来の世界をイメージさせるものが中心となっている。その中で、本誌が気になるのがカワサキのブースだ。

透視図(画像提供:川崎重工業)からは、エンジンや水素タンクの配置が分かる。操作系にはレバーやスロットル的パーツはなく、全てハンドルと“あぶみ”への荷重でコントロールする
透視図(画像提供:川崎重工業)からは、エンジンや水素タンクの配置が分かる。操作系にはレバーやスロットル的パーツはなく、全てハンドルと“あぶみ”への荷重でコントロールする

カワサキでは未来のパーソナルモビリティのコンセプトモデル「CORLEO(コルレオ)」を展示。見ての通り、多脚歩行を採用するモビリティなのだが、タイヤを脚に置き換えたバイクといった趣だ。この展示は川崎重工業によるもの。

万博会場のカワサキブースは、国内12の企業・団体の共同運営パビリオン「フューチャーライフ万博・未来の都市」内に設けられている

バイクは、同社のグループ企業であるカワサキモータースが製造している。CORLEOは川崎重工業のグループ全体から有志を募って製作されたとのことで、当然バイク開発に関わるスタッフも参加している。

CORLEOはオフロードビークルを想定。誰もが気軽に安全にオフロードを楽しめるように、走破性と安定性に優れる多脚歩行を採用した。

注目すべきはパワーユニットで、なんと水素2ストロークターボエンジンを想定しているという。CORLEOでは発電機の動力源として位置付けられているようだが、技術的にはガソリンエンジンにも転用が可能なはず。となると、クリーンな2ストロークエンジンを搭載するバイクの登場にも期待がかかるが、既に市販化を目指しての開発はスタートしているとのこと。

CORLEOは、万博のテーマのように、バイクの未来を見せてくれているのかもしれない。

左はCORLEOのお披露目会で登壇した川崎重工業の執行役員 鳥居 敬さん。右はイメージモデルを務める、トレイルランナーの上田瑠偉さん
先鋭的なCORLEOのデザインは、元カワサキデザイン部部長でZXシリーズをはじめ、多くのカワサキ製バイクのデザインを手がけた福本圭志さんが担当した
先鋭的なCORLEOのデザインは、元カワサキデザイン部部長でZXシリーズをはじめ、多くのカワサキ製バイクのデザインを手がけた福本圭志さんが担当した

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