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都内のバイクの駐車違反取り締まり台数は12年間で102万台、反則金合計は90億円以上!?


東京の二輪駐車場不足は、都内でバイクに乗っている方なら誰もが感じていることです。ボク自身、都内、特に23区内の繁華街などに用事があるときなど、渋滞が分かっていながらも駐車所場所を探してアタフタするくらいならと、バイクよりクルマを選択してしまいます。本来は機動的で、省スペース、渋滞の原因にもならない便利なバイクが、こと都内(そして、他の大都市でも)ではとても不便なもののままです。

驚くような数字があります。2006年にバイクの駐車違反が厳しく取り締まられるようになって以来、2018年までの12年間で東京都内で駐車違反切符を切られたバイクの数はなんと102万台。東京都のバイク所有台数は約100万台なので、1台1回。1人で複数回、取り締まりにあった方もいるでしょうが、単純計算では1人1回駐車違反で取り締まられたことになるのです。

そして、駐車違反の反則金(行政制裁金というそうです)は1回約9000円ですから、12年間にライダーが支払った駐車違反の反則金の総額は、計算上ですが約90億円以上にのぼることになります。

102万台で90億円以上。台数、金額ともとんでもない数字です。二輪駐車場さえしっかり整備されていればこんな数字はあり得ないはずですから、駐車場の整備よりも取り締まりが先行していることは明らかです。

【昨年の公安委員長の発言と警察庁の通達後も、目立った変化はありません】

昨年3月に、小此木公安委員長が「迷惑にならないところがあれば、駐車規制そのものを緩和していく。臨機応変に対応していく考え方を、バイクに乗られる方、関係自治体、警察と話を進めていくということに努めていく」と述べ、これを受けて警察庁が同年の4月16日付で二輪駐車場整備の促進と道路状況に応じて二輪は駐車禁止の対象から除外するという旨を、各都道府県警察に通達しましたが、その後も特段の変化があるようには感じられません。

この異常事態が改善されない状況に対し、バイクショップの団体である東京オートバイ組合の野間理事長は1月に小池都知事を表敬訪問した際に、102万人のライダーが支払った90億円以上の反則金を都内の駐車場整備に使用してほしいと述べたそうです。

もし90億円が駐車場整備に当てられたら、都内は二輪駐車場不足から一変、二輪駐車場の整備先進エリアになるかもしれません。

今年の1月に、全国オートバイ協同組合連合会(AJ)と東京オートバイ協同組合(AJ東京)が小池都知事を表敬訪問。AJ東京の野間理事長は90億円にのぼる二輪車の駐車違反の反則金を、東京の二輪駐車場整備に使用してほしいと強く訴えました

【外国人ライダーには理解できないに違いない、日本でのバイクの使いにくさ】

2020年には、東京オリンピックの観戦に多くの外国人が東京を訪れるはずで、そのなかの何%かはライダーで、都内をバイクで移動したい人もいるかもしれません。しかし、現在の状況のままでは、駐車違反の取り締まりを受ける外国人ライダーが続出するのは容易に予想できます。

取り締まりを受けた外国の方々は、4大バイクメーカーが存在する日本でなぜバイクがこんなに利用しづらいのか不思議に思うことでしょう。バイク業界に関わるもののひとりとして、ちょっと恥ずかしい気がします。

路上に駐車枠を設けた、二輪用のチケット式パーキング。こういう場所がもっと増えれば……

この駐車場のように、四輪と二輪の両方が駐車可能な施設は、まだまだとても少ないのが現状だ

【影響力の大きい東京から、二輪駐車場不足を改善できれば……】

前記したAJ東京は、自転車と原付しか駐車できない駅前などの駐車場に125ccも駐車可能にしてくれるように、渋谷区や江東区など各区に対して地道に陳情作業を行っていますし、東京都都市整備局とも駐車場整備に関しての情報交換を積極的に行っています。

バイク本来の高い機動性や利便性を有効活用できるよう、1人1人のライダーが駐車場が不足していることをしっかり認識し、AJ東京のように整備促進を訴え続けることが求められていることは明らかです。特に、東京はある意味、日本の各都市がベンチマークしているところですから、東京発信で駐車場整備が進むと、その影響力はとても大きいと思います。

小池都知事もその辺りの事情はとてもよく理解されているようで、二輪駐車場の整備促進に力を入れるとのこと。オリンピックという外圧(?)も利用しながら、都内の駐車場整備が進むように、我々ライダーも声を上げていきましょう!

Nom エイ出版社バイク誌プロデューサー/ジャンケン魔人

BikeJIN、RIDERS CLUB、DUCATI Magazine、BMW BOXER Journal(現BMW Motorrad Journal)などエイ出版社発行のバイク誌の編集長を歴任。現在は、趣味誌を中心にエイ出版社発行の媒体を統括