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BikeJIN

公道でのリアルライテク

高速道路の現状から考察する公道のメカニズム

速度が揺れると後続車が止まってしまう!?

高速道路を走る上で理想のライディングのひとつの例が、「一定速度で走ること」だ。速度を上げ下げしないことで、余分な燃料を使わなくて済み、とてもエコなのは言うまでもなく、加減速をしないので、バイクであればライダーが無意識に加減速に抗うための体力を使う必要がない。また、加減速でバイクの姿勢が前後に揺すられれば、頭を支える首をはじめとして筋肉を使い疲れてしまうが、一定速度で走ればそれもない。

また、これは数学モデルでも証明されていることだが、不必要な加減速は渋滞の原因となってしまう。というのも、車列の中で1台が減速すると、すぐ後ろを走るクルマは追突しないように減速。そして、その後ろを走るクルマはさらに強いブレーキをかけることになる。その結果、後ろのクルマになればなるほど強い減速を強いられ、何台も後ろになれば停止するするまでになるという。この「減速の波」はおよそ時速20㎞で後続車に伝わると言われている。

高速道路は交差交通がなく、信号で停止するといった必要がない。そのため、走っているバイクやクルマそれぞれがなるべく一定の速度を保てば、ストレスなく走れ、そして渋滞を防ぐ効果も得られる。

追越車線の車列が生む前方の壁がストレスに

ただし、この高速道路を一定速度で走るという理想に対して、やはり現実の壁が立ちはだかる。特に最近は、大都市圏の高速道路が平日の日中でも、いわゆる渋滞になっていないまでも混雑している。せめて追越車線が空いていれば、走行車線を走るクルマを追い抜くことで、自分のペースを守ることができる。

しかし、現実には右側の追越車線に車列ができていて、自分のペースで追い越しができないことが多い。特に走行車線と追越車線の速度差がない状態だと、いつまでたっても走行車線のクルマを追い抜くことができない。

さらに、この壁になっているクルマの速度が一定でないと、自分もその速度の揺れに強制される形で、スロットルを開けたり閉めたりすることを強いられる。これが、高速道路を走る上でストレスに感じるひとつの要因なのである。

一定速度で走ればストレスフリー

理想

一度上げたスピードを下げたり上げたりするのはエコじゃない
一定速度で走れば燃費がよくサイフに優しい。速度を下げて再び上げると、加速する分だけ燃料を余分に消費してしまう

一定速度で走れば加速度を感じずピッチングしないので疲れにくい
加速も減速もしなければ、腕や腰への負担が減る。バイクが前後にピッチング(揺れる)しないため同乗者も快適だ

なにより高速道路で加減速することが渋滞の元凶
減速すると後続車との車間が詰まる。後続車はブレーキを踏み、その後ろはさらに強いブレーキを踏んで渋滞が発生する

現実「なぜ高速道路は右側が混むのか?」

追い越し車線=速く走る車線だと思っている。つまり、追い越し車線が速く進むという心理
前車を追い越す場合は右側からというのが原則なので、右側の車線ほど流れが速いように見える。結果として追越車線=高速度車線と勘違いするドライバーが多い

「自分は速いから戻りたくない」という意識から追越車線を走り続ける心理
右側ほど高速度車線と思っているドライバーは、ペースを下げないからには右側を走り続けていいと勘違いしている。しかし追い越し後は左車線に戻らないと違反だ

混んでいて追越車線に戻れるか心配だからそのまま走り続けてしまう心理
追越車線にできた車列から左の車線に戻ると、右車線の後続車に車間を詰められて、再び追い越しで追越車線に出られないことを案じて追越車線を走り続けてしまう

結論

大抵の場合ストレスを感じて走行する
高速道路であれば、一定速度で走るというのがひとつの理想形ではあるが、現実にはペースの違うほかのクルマがいて、自分のリズム通りには走れない。これが結果として自分自身のストレスを生んでいる

スピードメーターは速度を管理するためにある!
そもそもスピードメーターは何のためについているのか。もちろん法定速度、制限速度の範囲で走るための目安ではあるが、それ以上に自分のペースを測るモノサシだ。スピードメーターを見ていれば、体感では分からないような上り下りも、上り坂なら車速が落ちていることを、下り坂なら車速が上がっていることを知ることができる。スピードメーターをこまめに見て、自車の速度を管理することは理想の運転の第一歩だ

最近はアダプティブクルーズコントロールで右車線が混む?
最近急速に普及しているアダプティブクルーズコントロール。前走者があれば一定の車間を保ちながら走ることができる。そのため、最近は追越車線でペースの速いクルマの後ろについて、この機能を作動させて走る四輪が増えている。「どうせ追従走行をするなら速いクルマについていく方がいい」と、追越車線でこの機能の利用が目立つ

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BikeJIN/培倶人 2019年12月号 Vol.202
\990(税込)

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