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もう、ドキッとしない!「止まる」を考える

たとえるならカーリング。バイクを安全に減速・停止するために最も大切なのは…?


タンカーや新幹線、ジャンボジェット機
これらは、一定のルールと手順にしたがって操作されすべては計算通り
バイクやクルマの交通社会はどうか?

なによりまずは「予測するチカラ」です。

これがなにを表しているのかと言えば、制動を開始してから停止するまでの距離です。
ちょっと信じられないほどの距離でしょう?当然時間も掛かり、たとえばタンカーなら停止まで30分は要すという途方もないスケールです。

とはいえ、これらはすべて一定のルールと手順にしたがって操作され、すべては計算通り。どこから、どれくらい制動し、どこで止めるか。不確定要素が可能な限り排除され、専門の訓練を受けた人なら誰が操作しても同じように止められる環境のもと、それは行われていると言ってもいいでしょう。

対してバイクやクルマの交通社会はどうか?

路上にはある程度規則性はあるものの、スピードも進む方向もみんなバラバラで、ルールを守らないライダー&ドライバーも多数。そんなカオスの中、自分の身を守り、相手をキズつけないようにするには、予測通りに止めるチカラが必要なのです。

「予測通りに止める」とはどういうことか?

たとえるならカーリングです。

冬季オリンピックにおける日本代表女子チームの活躍で、一気にメジャーになったスポーツが「カーリング」です。

実は、氷上のリンクで繰り広げられているあの一挙手一投足こそが「予測通りに止める」という行為の理想に他なりません。

止めるべきサークルの40m以上も離れたところから自分のストーンを送り出し、狙ったスピード、狙った方向にピタリとコントロール。スウィーピング(氷上をブラシで掃いているアレ)による微調整はありますが、ストーンがプレーヤーの手を離れた瞬間、停止位置はほぼ決まったも同然。スピードの管理を誤れば点を失う、非常に繊細な競技なのです。

バイクのブレーキングも、これとまったく同じ。

「あそこに止める」という明確な意志とともにブレーキレバー、もしくはペダルに入力し、狙い通りの停止位置へ車体を向かわせなければいけません。
バイクでそれを誤れば、点を失うのではなく、衝突が待っているからです。
大切なのは、後で帳尻を合わせるのではなく、停止するために必要な操作の大半を最初に済ませること。それを正しく行うために、予測するチカラが求められるのです。しかもそれを、周囲のバイクやクルマ、自転車、歩行者に気を配りながら行わなくてはならないため、なかなか大変です。

バイクを操るという行為。みなさんは普段なにげなくそれを行っているでしょうが、極めて高度な技術であり、地上の不確定要素の多さは海上や空中の比ではありません。

“足音がデカい人にライディング上手はいない!?”に続く

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