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体力の衰えは知恵と経験でカバー!生涯現役、永く乗り続けるためのテクニック②

身体が(多少)言うことを聞かなくなったとしても
アタマをパキパキと働かせることができれば大丈夫
バイクに乗ることは、安全を作り出す知的ゲームなのだから

“取回し”車体が重くて危なっかしいならサイドスタンドを出してアシスト

「倒れたバイクの引き起こしはちょっとしたコツで簡単にできるけど、この年齢になるとさすがに大変。だったらバイクを倒さないようにすればいい」と、押し引きの際に終始サイドスタンドを出し、路面に引きずっていた純さん。
確かにこれなら、サイドスタンドの反対側に傾けさえしなければ、倒れようがない。無理せずに安心できる方法があれば、迷わずそれを採用する。こういった心のしなやかさが疲労の蓄積を抑え、安全につながっていく。

体力があった頃のイメージをいったん忘れて、今の自分に合った乗り方を再構築する。そんな知的ゲームを、純さんは楽しんでいる。

Check!

取り回しの際はギヤを入れてクラッチを切る
押し引きをする時はたいていハンドルを切り、特にサイドスタンドと反対側の右手が遠くなる場合が多い。フロントブレーキには手がかからないものと思って、ギヤを1速に入れてのクラッチ操作で車速を制御する

注意!

逆側に倒れないように気を付ける
「グラリ」は一切禁物だ。特に大排気量車はまず支えられない。必ずサイドスタンド側にバイクが傾くように注意

“ライディング”オーバーアクションの走りを避ければ体力の消耗は格段に減る

コーナーが続くワインディングロードではテンションが上がり、ついスポーティなイメージで大きく身体を動かしがちだ。アクティブなライディングフォームには憧れるが、ここはグッと堪え、淡々としたリーンウィズで行こう。

そもそもスピードを落としているはずだから、オーバーアクションは不要。余分な動きを削ぎ落としてスマートに走り抜ける方が傍目にはカッコよく見える。
何より、右へ左へのアクションは疲労のもと。無駄を極力省いたミニマムな走りが永く走る秘訣だ。

“ニーグリップ”ニーグリップが弱いと感じたらカカトを引くだけで内股の絞りが効く

ステップの上には土踏まずを乗せておくのがセオリー。だが、内股の力が弱まるにつれてそれではニーグリップが効かなくなってくる。
カカトを少し後ろに引きステップにつま先を乗せるようにすると、自然にほどよく内股が絞られてニーグリップを効かせやすい。こうして備えておくことが、いざという瞬間に対処する時間的余裕を生む。

“休憩”意識的に小まめな休みを入れると回復力が格段にアップする

「若い時、止まるのは給油の時だけだった」と純さん。今は時間にして1~1時間半、距離にして100~150㎞走ったところで意識的に休憩することにしている。「ずっと同じ姿勢を取っているバイクはいつしか疲労が溜まっている。5分でも10分でもいいからバイクを降りてウロウロすればかなり回復するよ」

今回お話を伺った山田純さんのまとめの言葉

ライダーとしての伸び代をまだまだ感じていますよ!
「僕なんてまだまだ」と謙遜する純さん。バイクの奥深さを誰よりも知っているのだ。「少しでもいいからできるだけ毎日乗るようにしている。乗り続けることこそが、乗り続けるための秘訣かもしれないね」

【前の記事】反射神経の衰えは予測力で補う!生涯現役、永く乗り続けるためのテクニック①

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