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BikeJIN

売れ筋は超極太チェーンから手ごろな太さのモノやディスクロックに。盗難防止ロックのトレンドは様変わりしていました

数年ぶりに新しいチェーンロックを入手しました。

デイトナストロンガーロックシリーズの新製品であるスチールリンクロック(20mm×180cm/5616円)は、スチールケーブルを焼き入れ済みのスチールリンクでカバーした直径20mmのワイヤーを、ウエットスーツなどと同じネオプレーン製の外皮でスッポリと覆うことで、車体にロックを取り回した時に、ホイールなどに傷が付くのを防いでいます。

実際、ボクも長年チェーンロックを使用していますが、ほとんどのものがチェーンを布製の外皮で覆っていて、長年使っているとその布自体がこすれて破れたり、チェーンと布を結んでいる糸が切れたりして、むき出しのスチール製チェーンがホイールに接するようになってしまうことがあります。

ホイールに傷が付くのももちろん嫌ですが、チェーンロックをホイールに通すときに慎重に気を使いながらやるのがとても億劫。その点、このスチールリンクロックなら、柔らかいネオプレーンがチェーン全体をしっかりカバーしているので、とても安心してチェーンをかけることができるのです。

また、ボクが選んだキータイプは、キーのヘッド部分にライトが付いていて、ヘッドを押せば赤いライトが点いて鍵穴を照らしてくれます。夜、自宅に着いてロックをかけようとしたら暗くて鍵穴が見えにくくて四苦八苦するなんてこともなくなります。

ワイヤーをスチールリンクでカバーして強度を確保。スチールリンクはしなやかに動き、回転することで金ノコやヤスリでも切断されにくい

外皮はネオプレーン性で柔らかく、車体やホイールに傷をつけにくい。全体をスッポリ覆っているので安心感が強い

キーロックタイプは鍵穴にシャッター付き。ゴミなどが入り込むのを防いでくれる

キーのヘッド部分にはLEDライトが付く。夜でもしっかり鍵穴を照らしてくれる

人気ナンバー1はディスクロック。イモビライザーの普及が原因でしょうか

新しいチェーンロックを手に入れたのを契機に、いまはどんな盗難防止用ロックが売れているのか、ちょっと調べてみました。

ゴッツイロックの代名詞でもあるクリプトナイトの取り扱い元である岡田商事の方に聞くと、最近はチェーンロックよりもディスクロックを購入するライダーが増えているそうで、昔のように5万円以上~10万円近くもするようなチェーンロックはほとんど存在していないようです。クリプトナイトのラインナップでも、最も強力そうなのはチェーン径15mmのものでした。

想像するに、以前は窃盗団に盗まれないようにと、とにかく切断されにくいチェーンが高い人気を博していましたが、最近はほとんどのバイクが盗難防止用のイモビライザーが装着されていて、そのバイク固有のキーじゃないとエンジンが始動できなくなっているのが一般的。つまり、窃盗団が苦労して盗んでも、ただの鉄くずでしかないケースが増えているのではと思います。

ボクが長年使用しているMAGGIのチェーンロック。直径14㎜のチェーンは、硬い鋼板でカバーされている

MAGGIに組み合わせるのはABROYのシャックルロック。特殊形状のキーで、ピッキングを防いでいる

MAGGIのチェーンロックは、布製の外皮を入れると直径は45㎜。あまりに太すぎて、X-ADVのワイヤースポークホイール(リヤ)に取回すのは困難

読者のバイクが数台、立て続けに盗まれた! 窃盗団が暗躍していた時代です

今から20年前くらい、当時、編集長をしていたバイク雑誌で企画したイベントがあり、開催日の1~2週間前に「バイクを盗まれたので参加できなくなった」という連絡を相次いで(確か、5~6件)受けたことがありました。これは大変なことが起こっているのではと思い、調査をするとやはりプロの窃盗団の存在が明らかになり、その手口も判明してきました。

そして、窃盗団から大切な愛車を守る盗難対策の最新情報をこれでもかと詰め込んだ(確か20ページ以上だったかな?)特集を、そのバイク誌で組みました。当時はまだまだ盗難対策の情報が少ない時代でしたが、その号は大反響を呼んで、そのあたりからライダーの間でも盗難対策を講じることが当たり前になったような記憶があります。

なので、ぼくが使用しているチェーンロックやそれにつなぐシャックルロックは、その時点で最強に近いものばかりで、そのくらいのモノをしないとなんだか安心できなかったものです。

時代が変わればモノも変わるわけで、ネットを見てもチェーンロックの売れ筋は2万円~くらいのようです。そして、やはり人気ナンバー1はチェーンではなくディスクロック。保管用というよりも、出先での盗難防止が主目的なのかもしれませんね。

バイク自体の進化が、こうしてグッズの売れ筋まで変えてしまうことがあるんですね。とてもいいことだと思います。とはいえ、窃盗団はあらゆる手段を考えて、イモビライザーの解除などにも取り組んでいるはずですから油断は絶対に禁物です。

盗難防止の基本は、窃盗団が盗もうとしても時間がかかるように強力なロックを使う、ロックを複数付ける、イモビライザーの付いていない古いバイクはイモビライザーやアラームを付ける、です。気を緩めずに、自分の愛車は自分で守りましょうね!

Nom エイ出版社バイク誌プロデューサー/ジャンケン魔人

BikeJIN、RIDERS CLUB、DUCATI Magazine、BMW BOXER Journal(現BMW Motorrad Journal)などエイ出版社発行のバイク誌の編集長を歴任。現在は、趣味誌を中心にエイ出版社発行の媒体を統括