あれは2014年のお正月。創刊から12年が経ち、読者の方からも一定の評価をいただけるバイク雑誌に育ってきたBikeJINの次のステージや使命はなんだろうと、お休みの間にいろいろ考えていました。
そのときに頭に浮かんだのが、ある人から言われた「北海道でイベントをやりましょう!」という言葉でした。当時、すでにBikeJIN祭りを関東エリアで数回開催していて、毎回毎回、来場者がどんどん増えて、そういうイベントを行うことを期待されているのをはヒシヒシと感じていました。しかし、さすがに北海道でイベントとなると、身近な関東エリアとは話が随分違ってきます。
どこでやる、誰とジョイントする、イベントスタッフはどうやって集める、だいたいバイク&用品メーカーさんは北海道まで来て出店して下さるのか……、などなど不安要素しか思い浮かびませんでした。
しかし、ここがボクの悪い癖で、いったん思いついてしまうと何とかして実現できないかと、ずーっとそのことを集中して考えてしまうんです。ああすればいいかも、こうなればできるんじゃないか、そうこう考えているうちに「よし、やろう!」と決意しました(←単純!)。
そして正月休み明け、スタッフを集めて「今年は北海道でBikeJIN祭りをやることにしたよ!」と宣言しました。スタッフは当然、この人は一体何を言っているんだろうという呆れ顔になったあと、言ったんだからきっと何があってもやるんだろうとあきらめと焦りの表情になっていました。勝手に考えて申し訳なかったけど、やると決めちゃったんだからしょうがないですよね。
その後の、開催実現に向けてのアレコレはこのサイトのコラムに詳しく書いてあるので省略しますが、2014年の9月6日ポロトの森での前夜祭、7日白老滑空場でのBikeJIN祭りを開催できたのは、スタッフ含め多くの人のご協力によるものだと深く深く感謝しています。
・あの頃の培倶人「2018年で5回目を迎えるBikeJIN祭り@北海道・白老。北海道での祭りの実現にはかなり苦労しました」
・あの頃の培倶人「郷に入れば郷に従え。地元の方の知見と情報が助けてくれました!」
これは、実はほとんど人には言っていなくて、スタッフも知らないはずですが、開催に向けてさまざまなことをしているときに「どうせうまくいくわけない」とか「よそ者が北海道に来たって駄目に決まっている」とか、間接・直接にいろいろ言われ、悔しくて悔しくて涙したこともありました。まあ、今だから言えることですけどね……。
そんな思いを抱きながら開催した第1回のBikeJIN祭り@北海道・白老、終了した後に白老滑空場を紹介してくださったProf.さかきさんと握手をかわしたとき、思わず涙がにじんでしまいました。なんだか、北海道祭りはボクの涙腺を刺激するんですね……。
もうひとつ、忘れてはいけないのが第1回からバイクのスタンドの下に置く「らいかま板」をご提供してくださっている北海道・紋別のかまぼこ屋さん・出塚水産。滑走路に傷をつけないために板を敷いてほしいと言われ、考えた挙句たどり着いたのが出塚水産でした。
BikeJIN祭り@北海道・白老を開催する数年前に、知人を介して紹介された出塚水産は、ライダーが多数訪れる紋別の地に、本社兼販売所兼休憩所を設けていて、ライダーがたくさん来るのでBikeJINに広告を出稿したいというお話が最初でした。その時にらいかま板の存在を知たので、社長の出塚さんにお願いしたところ、すぐさまご快諾していただき、毎回数千枚のらいかま板をご提供いただいています。もちろん、今年も。
じつはその出塚社長、ボクの大学の後輩だったことがその後に判明。なんだか縁ってあるんだなぁと思ったものです。