今年も始まりました、読者による絶景フォトコンテスト。
来年4月号で発表される年間グランプリに向けまずは「春の陣」の優秀作品の数々を紹介。
ツーリングシーンで絶景に出くわしたら、アナタもぜひ“フォトコン”に参加を!!
朝霧の中
- [Name]
- 徳田一憲さん
- [Location]
- 石川県/河北郡内灘町
- [Photographer’s Comment]
- 朝霧の中、一面の麦畑に朝日が昇ってきました。撮影テーマは麦畑の朝の風景を切り取りたかったことです
- [Shibata’s Comment]
- まるでヨーロッパの絵画のような1枚。露出もコントラストもちょうどよく、徳田さんが狙った麦畑の朝の雰囲気がしっかり撮れてます。干拓地でしょうか?この広さ感が気持ち良い。テーマが麦畑ならもう少し麦に寄った方がいいけど、ツーリングの写真だからこのフレーミングで正解。次回は望遠レンズなどを使って作り込んだ写真に期待します
お邪魔しまーす
- [Name]
- 村上翔さん
- [Location]
- 島根県/知夫里島
- [Photographer’s Comment]
- GWに憧れの隠岐諸島は知夫里島へ行ってきました。この島で道路を進むのは人だけではありません。絶景に見とれてぶつからないよう!
- [Nakamura’s Comment]
- コイツは参りました……。写真の技術どうこうよりも、インパクトが凄まじいので、選んでしまいました。まさか、日本にこんなトコロがあったなんて!この事実にただただビックリです。ミラーにも牛が写っているし、走るのはけっこう怖かったのでは?2016年のフォトコンにもたびたび登場していただいた村上さんですが、この写真も最高です!
富士を眺めながら
- [Name]
- 渕上順さん
- [Location]
- 山梨県/永池親水公園
- [Photographer’s Comment]
- 休憩に寄った長池親水公園。綺麗な富士を眺めながら一息ついた後、再び走り出すための準備をしているところを撮影
- [Shibata’s Comment]
- 寒い時期はツーリングには厳しい季節だけど、空気が澄んでいて富士山が綺麗。ツーリングの休憩中なのに、ちゃんと望遠レンズを活かした構図はグッド。富士山とライダーの左右配置も正解。でも、こういう切り取った感じの構図は見る側の評価がシビア。全体的にもう少しずつ中央に寄せてちょっとズームすると、ぐっと完成度が上がったはず
逆さ富士とハーレー
- [Name]
- 杉山聡さん
- [Location]
- 山梨県/忍野村
- [Photographer’s Comment]
- 田植え前の水田に映る逆さ富士と、愛車のハーレーを一緒に撮影してみました
- [Shibata’s Comment]
- 田んぼは季節によって表情を変えるフォトジェニックな素材。水を入れてから田植えが始まるまでの短い期間は、こうして綺麗な逆さ富士が撮れる。夕方の逆さ富士や夏の青々した田んぼ、秋の黄金の稲穂などなどチェックしておくと絶景フォトに使えるロケーションが、あなたのツーリングルートにも必ずあるはず
湖を眺めるライダーとバイク
- [Name]
- 湖を眺めるライダーとバイク
- [Location]
- 滋賀県/白髭神社
- [Photographer’s Comment]
- 「近江の厳島」と言われる「白髭神社」を見てみたくて、西回りで北上。広がる青い空、透き通った湖のグラデーション、湖中に立つ真っ赤な鳥居の前で撮影しました
- [Shibata’s Comment]
- 「これ何処?」と今回、一番編集部がザワついたのがこの1枚。実は国道の脇なのに見た目の「冒険感」もタップリある。いわゆるロケーション勝ちな写真だけど、湖の色や波打ち際のライダーのおかげで雰囲気も良くドラマチックに撮れてます。時間帯やレンズを変えて全然違う写真に仕上げることもできそうな良い絶景素材だ
春の記録
- [Name]
- 篠原央さん
- [Location]
- 千葉県/国道465号
- [Photographer’s Comment]
- 春らしい菜の花と桜のコラボした小道。太陽の出ている間に、菜の花の高さ、ぼかし具合、バイクとの交差等々、なかなか満足いくように撮れず四苦八苦しました
- [Shibata’s Comment]
- 絶景フォトコンテストは絶景道だけにあらず。花とのコラボでもOK。実は応募作品の中にも花とバイクの写真は多い。菜の花の重ね具合とかすごく悩みますが、悩んだらドンドン撮り直せば良いんです。惜しいのは上部の白トビの部分。花は逆光が綺麗ですが、その背景に何か黒っぽいものを配置すれば白トビしないし、全体がぐっと締まります
あと一歩で優秀作品だった写真に柴田カメラマンがアドバイス!!
ブラック秋吉台
- [Name]
- 伊東秀治さん
- [Location]
- 山口県/秋吉台カルストロード
- [Shibata’s Comment]
- 構図は悪くない。山焼き後の秋吉台は冒険感もある。でも画像処理のせいで妙なプロっぽさがあり「プロに比べるとここが未熟」的な目線で評価されてしまう。念のため言うと「画像処理をしてはいけない」と言う意味ではなく、画像処理の写真は撮影も含めて技術が厳しく評価されると言うこと。次回も頑張ってね
星空独り占め!
- [Name]
- 原島真さん
- [Location]
- 静岡県/雲見夕陽と潮騒の岬オートキャンプ場
- [Shibata’s Comment]
- キャンプ場は貸切状態だったと言う絶好の星空撮影チャンス。星もしっかり撮れているし、樹やテントやバイクも明るすぎずに写っているが全体的にはスナップ的で思い出写真の域を出ていない。バイク写真のコンテストなのでバイクと星空だけとか、もっと引いてキャンプのドラマ感を演出するなど、構図の工夫が欲しかった
夕凪
- [Name]
- 佐藤祐介さん
- [Location]
- 北海道/釧路市
- [Shibata’s Comment]
- 最も惜しかった1枚。この夕景の港は絶景ポイントがかなり高め。バイクが横向きなら優秀作品入りが確実。なのに、走ってきてそのまま停めて数歩下がってシャッターを切った感じ。夕暮れは刻々と違う表情を見せるので撮影を急がなくてはいけないが、1カット良いのが撮れたらバイクの向きを変えたり、構図を変えたりしてみて
審査員コメント
審査員・編集長中村 「編集部とプロカメラマンが驚くような作品を!!」
まずはエントリーしてくださった皆さん、ご応募ありがとうございました。2016年からスタートした今企画。応募数も多かったし、編集部内でも作品を見て感動したし、面白いから今年もやるかっ!ってことで続投しましたが、昨年に続き初回は苦戦です……。応募数は多かったのですが、なんとなく撮影した写真が目立ち「とりあえず参加してみた」なんて方もいらっしゃるのでは。でも、この企画はガチンコ勝負なので、参加賞もありません。今回ここで紹介しているように、率直にこの景色いいなと思える作品をお待ちしています。
また、上の村上さんの作品のように、予想をはるかに超える作品はうれしい限りです。ボクからのお願いとしては、撮影テクニックに関してはトナリの柴田カメラマンに譲るとして、まずは遠くまで走って、編集部も知らないようなアッと驚くような絶景を撮影してほしいですね。
審査員・カメラマン柴田直行 「あとひと工夫で優秀作品を逃している写真が多い!」
応募写真を見ていると全体的に「写真を撮ろう」という意識を感じる。ツーリングの楽しみの一つに写真撮影が浸透して来ていることは素直に嬉しい。応募写真にはレベルの高い「作品」と呼べるものもある。一方、楽しそうなんだけどコンテストに向かないプライベート的写真も多い。応募写真のレベルが二極化して来ているし、相変わらず絶景を前にして「惜しい写真」を撮っている人も多い。
今回、私が感じたツーリング写真のコンテストを勝ち抜くための要素は「冒険感」。徳田さんや村上さんのような「誰も見た事のない景色」的なテイストで作られた写真はいずれもポイントが高い(実際には公道なので誰でもその場所に行くことができるんだけど)。場所と時間を検討してチャンスを狙い、さらに露出や構図などの写真力を加えると、プロを超えた傑作写真に仕上がる可能性もある。皆さん、頑張って!
第2回フォトコンテスト
応募期間は終了しました
Schedule
- 【プレ2】夏の陣
- 応募期間:~2017年9月末まで
発表:BikeJIN12月号(2017年11月1日発売)&BikeJIN WEBサイト - 年間グランプリ
- 応募期間:~2018年1月末まで
発表:BikeJIN4月号(2018年3月1日発売)&BikeJIN WEBサイト
※こちらの年間グランプリは年間を通して大賞を決定するもの。春の陣、夏の陣でエントリーした作品も対象となります。受賞者には特典あり
POINT1
バイクが写っていること!
やはり、バイク雑誌のフォトコンテストなので、バイクを絡めた写真を撮ってほしい。愛車の1番カッコいい角度を探したり、車体の雰囲気に合う風景をバックにしたり、やり方はライダーの数だけある。自分のセンスを信じて、素敵な写真を撮りに行こう!
POINT2
素晴らしい景色であればなお良し!
BikeJINはツーリングの情報誌。なので、構図などの写真そのものの技術というより、絶景を求めてバイクで赴いた努力と、自然が生んだ奇跡の風景に出合った運という、「ツーリングライダーとしてどう走ったか」がより高ポイントに。今年もどんどん走ろう!
POINT3
撮影時の場所情報などを教えてください
写真と一緒に、撮った時間帯、場所の情報は必須。アナタの撮った写真が、「この景色を見たい!」と、見た人のツーリングの原動力になりうるからだ。そして今回からは、「どんな機材で撮ったか」もしっかりと明記すること。もちろんスマホでもOKだ!
POINT4
あくまでも、交通ルールを守って安全運転で!
ルールを守ったうえで「バイクと写真」を楽しむのがライダーとして当然。かっこいい写真を撮りたい気持ちは分かるが、走行車線に停めるなどの行為は厳禁!そして、その他のフォトコンテストと同じ写真を送るのも禁止。“紳士的に”コンテストを楽しんでほしい